女子選手と白いユニホーム 透けや生理について聞いた
パリオリンピックでは、女子サッカー日本代表のアウェーユニホームが上下白でした。それ以外の競技や他国の代表チームでも、女子選手が白いユニホームを着る姿が見られますが、以前から白いユニホームについては、下着が透ける、生理の際に不安だという声があがっています。実際、どうなのか?ドイツや日本でプロサッカー選手としてプレーした経験があり、スポーツ用の吸水ショーツの開発なども行っている下山田志帆さんに、女子選手と生理、盗撮、ユニホームについて聞きました。 ――練習や試合の時に生理で困ることがありましたか? 私は生理用品のトラブルが、すごく多かったなと思う。生理用品がグラウンドに落ちてしまう経験が人生で3回あった。白いユニホームのことだと、試合が終わったあとに「(経血が)漏れてるよ」と言われて、ユニホームが赤くなっていたこともあった。吸水ショーツの開発をする中で、554人のアスリートに(生理について)アンケートをとったが、一番多い悩みは「蒸れ」。お尻の周りが気持ち悪いなど。それに続いて59%が「経血が漏れたことがある」と答え、それがすごく嫌だったという声があった。そして、7%が生理用品がグラウンドに落ちてしまう経験をしている。一般の方からすると、そんなことある?と思われるが、アスリート同士だと「あるよね」と。雨が降るとか真夏でたくさん汗をかくと、ナプキンが(水分を吸って)とんでもないことになるということが結構ある。 ――練習や試合の途中で抜けてナプキンを取り換えにいくこともできないですものね。 はい。サッカーでいうと前・後半45分あるので、後半の最初の方に(異変に)気づいて、残り30分くらい、すごくそわそわすると、集中力が切れてしまうような感覚があります。また、トップアスリートで、テレビ放送があるとなおさら気になる、個人競技だとずっと自分が映されているから気が気じゃないと聞いたことがある。 ――白とか薄い色のユニホームで気になると聞いたことがありますか? 聞いたことしかないですし、私自身も経験したことがある。試合前のロッカールームで生理中の選手が「今日(色が薄い)アウェーユニホームじゃなくて、(色が濃い)ホームユニがいいな」と言ったり。ユニホームって直前に変わることもあるので、アウェーユニホーム着用になってすごく落胆、とか当たり前にある。白いユニホームと生理が重なるのは選手にとって怖いこと。とくに白ユニで雨が降っている日は一番おびえる。 ――サッカーでは白や薄い色のユニホームはよくある?五輪でほかの国でも白いユニホームがあった。 アウェーユニホームは色の相関図みたいな中で、基本的にはホームユニホームと逆側の色じゃないといけないので、白が一番無難なんですよね。