楽天・安田悠馬 目標未達も見せた成長の跡/即戦力と言われて
身長185センチ、体重105キロ。恵まれた体格と同様、期待は入団時から高かった。2022年にドラフト2位で入団した安田悠馬。愛知大で大学通算32本塁打を放った大砲候補は入団直後、「東北のゴジラになる」と大きな目標を掲げた。 【選手データ】安田悠馬 プロフィール・通算成績 パワーはチームでもトップクラス。首脳陣が期待したのも、長打力だった。ルーキーイヤーは新人捕手として球団初となる開幕マスクをかぶったが、新型コロナ感染や故障もあって5試合の出場に留まった。23年は53試合出場で打率.218、3本塁打、7打点。さらなる飛躍を誓った今シーズンだったが、34試合出場で打率.262。2本塁打、9打点に終わっている。 ただ、成長の跡は見せた。9月25日の日本ハム戦(エスコンF)では初回に金村尚真の直球を強振し先制の2号3ランを放った。CS進出争いを繰り広げる中、貴重なV弾で勝利に貢献した。9月は22試合に出場し打率.299、2本塁打と勝負強さを発揮した。 プロ1年目を終えたあとのオフには、ソフトバンク・柳田悠岐らも参加した合同自主トレで汗を流した。同じ左打ちの大砲に助言をもらうとともに、連日のように筋トレ。高みを目指し、地道に己を鍛えてきた。 目標の一つである100試合出場は今季も達成できず。だが、ミート力は着実に向上した。視力が0.4ほどしかなかったため、今年の春からメガネを着用してプレー。「球の回転も見えるようになったし、投手の表情もはっきり見えるようになった」と手応えをにじませた。リード面を含め守備力に磨きをかけて、鮮明になった視界と同様、自身の未来をさらに明るいものにする。 写真=BBM
週刊ベースボール