ネコの手よりもロボの手 “ロボ博”「AI」「中国」が存在感【WBS】
人手不足が深刻化するなか、29日から都内で世界最大級のロボットの見本市が始まりました。出展数が過去最多となった今回の見本市のキーワードは、AI(人工知能)と中国です。 「国際ロボット展の会場に来ています。たくさんの人で賑わっています。産業用ロボットなどが展示されているのですが、人手不足が叫ばれる中で、一体どんなロボットが登場しているんでしょうか?」(角谷暁子キャスター) 東京ビッグサイトで来月2日まで開催される「2023国際ロボット展」。654の企業・団体が出展し、コロナ前を超え、過去最多となりました。人手不足を解消する切り札として、さまざまなロボット技術が展示されています。 産業用機器を手がける「デンソーウェーブ」のブースで披露されていたのは、3つのロボットアームが高速でCDをピックアップする様子です。 「ぶつからないような経路を自動で生成してそれに合わせて動いている」(「デンソーウェーブ」FAプロダクト事業部の武知瑶将さん) ピックアップ工程にかかる時間を従来と比べて23%も短くできたといいます。 「熟練した人でも最適な動き(生産工程)を作り上げることが難しくて時間がかかる。AIを使って最も速く動くことがソリューションで可能になった」(武知さん) AIがロボットアームの配置や動きを計算して、最適な生産工程を組み上げたのです。AIが瞬時に膨大な計算をこなし、最短距離やロボットの停止する時間を減らすことで生産効率を飛躍的に高められました。 「AIを活用することで効率化はどう変わってきている?」(角谷キャスター) 「段取りや難しい作業を、AIを使うことでより効率的に生産性を高めることが可能になる」(武知さん) AIを活用したロボットは、こちらでも。安川電機が29日発表した「モートマン ネクスト」です。 「われわれAIの活用をどんどん進めて、自動化を進めているが、横にパソコンを置く必要もなく、ロボット1台でAIの実行が簡単にできる」(安川電機の子会社「エイアイキューブ」の久保田由美恵社長) 見た目はただのロボットハンドですが、AIが組み込まれていて、食器と食べ物をAIが認識し、食べ残しを捨て、食器をケースに戻します。さらに、形状が異なるジャガイモケースに詰め、いたんだものを弾くなど、AIによって従来よりも複雑な作業ができます。 「AIによってロボットができることがどんどん増えていくと思っている。人手に頼っていた部分の自動化がどんどん進んでいく」(久保田社長)