社会人2年目。「給与」が去年より「減っている」のですが、これってどういうことですか?!
社会人2年目で額面給与が減る理由
社会人2年目になると、多くの場合、基本給の増加や昇給が期待されます。しかし、実際には手取り給与が減少することが珍しくありません。これは、所得税や社会保険料だけでなく、住民税の納税が社会人2年目から新たに始まるためです。 すでに述べたように住民税は「前年の収入」に基づいて計算され、その税額が「翌年の給与」から差し引かれます。初年度には住民税がかからなかったため、手取り給与はそのままでしたが、2年目に入ると、前年の収入から算出された住民税が給与から差し引かれるため、手取り額が減少するのです。 また、3年目以降の手取り額が減少するケースは所得税や社会保険料の増加が原因となることが多いようです。住民税と同じように所得税の計算も前年の収入に基づくため、前年度と比べて基本給が上がれば、所得税額が増加する可能性があります。 例を挙げると、初年度の所得税が月額1万円であった場合、2年目では所得の増加に応じて所得税が月額1万2000円に上がることも考えられます。社会保険料も同様に、収入の増加に伴い増額されるため、これらの税金と保険料の増加が手取り額の減少につながる場合があるのです。
課税項目の算定方法を理解しよう
住民税は、前年の収入をもとに計算される地方税で、均等割と所得割によって構成されています。所得割は収入に応じた金額なので、入社初年度には課税されません。 社会人2年目に手取りが減るのは、この住民税の課税開始が主な原因です。住民税を含む税金や保険料の算定方法を把握することで、手取り額の減少についての疑問は解消するでしょう。 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部