杉咲花、最新映画で志尊淳と共演「本当に素晴らしい共演者の方に恵まれたなと」
小説家・町田そのこのベストセラー小説を原作とした映画『52ヘルツのクジラたち』の公開記念イベントが3月2日、大阪「TOHOシネマズなんば」(大阪市中央区)でおこなわれ、主演の杉咲花が舞台挨拶をおこなった。 【写真】映画『トイレのピエタ』ではロングヘアだった杉咲花 舞台挨拶の冒頭、「大好きな場所なのでうれしいです。大阪に来ると特別な感情が湧きますね」と挨拶した杉咲。ヒロインを演じた連続テレビ小説『おちょやん』(2020年)の撮影も関西でおこなわれており、「朝ドラのときはコロナ禍で、自粛期間が明けてすぐの撮影で、あまり外出できなかったんですね。なので、いろんなところに行ってみたいんですけども、今は鶴橋にいちばん行きたいです。キムチを買いに。キムチ、大好きです」と笑顔で語った。 本作は、2021年に『本屋大賞』を受賞した、小説家・町田そのこによるベストセラー小説が原作。東京から海辺の街の一軒家へと移り住んできた貴瑚(きこ・杉咲)は、母親から虐待される少年(桑名桃李)と出会う。かつて自分も家族に虐待されてきた貴瑚は、その少年を見過ごすことができず一緒に暮らし始めるが、その出会いが貴瑚にかつて自分を救い出してくれたアンさんこと岡田安吾(志尊淳)との日々を思い出させるのだった。 そのアンさん役の志尊について杉咲は、「本番の直前、必ず志尊くんが私の顔をじっと見つめてくれるんですね。そのまなざしだけで、心に届いてくるものがあって。志尊くんは『すごくアンさんのことを尊敬している。でも、自分はアンさんみたいな選択はできないと思う。だからこそ、現場で過ごす以外の時間もアンさんのように寄り添っていたいと思っていた』と教えてくださって。本当に素晴らしい共演者の方に恵まれたなと思ってます」と振りかえった。 本作では児童虐待や家庭内DV、トランスジェンダーや毒親など、昨今社会問題化している題材が散りばめられており、イベントの最後に杉咲は、「人の痛みをとても繊細な領域に踏み込みながら描いた映画なので、きっといろんな意見があると思います。それを大切に受け止めながら、この先も物語に関わっていきたいなと思っています。そんな風にしてできあがった作品をここに届けられるようにがんばりますので、良かったらまた会いに来てください」と挨拶。大きな拍手に見送られて会場を後にした。映画『52ヘルツのクジラたち』は現在、公開中。