危険な災害現場や広大な農園での情報収集のために活用が期待されているドローン。 長崎市の高校では3日「FPVドローン」と呼ばれる新分野のドローンの組み立てや操縦法などを学ぶ講習会が開かれました。 講習会は長崎市の長崎鶴洋高校で開かれ、水産科管理類型情報通信コースの7人が参加しました。 生徒たちが組み立てたのは「FPV＝ファースト・パーソン・ビュー」と呼ばれるドローンです。 ゴーグルを着用するとドローンが撮影した映像が映し出され、まるでドローンに乗っているような感覚で操縦できるため、建設現場や農地での点検や監視、それに災害現場での情報収集などに活用できます。 体験した生徒は 「（操作が難しすぎて）精神が削られる。これを仕事に、と考えた時にできる人すごいな、と…」 長崎鶴洋高校では5年前からドローン操縦などの人材育成に力を入れていて、現在は週に2回、選択制の授業を行っています。 生徒は 「今飛ばしているドローンは難しい。もっと今から練習して将来に活かせたら」 「（卒業後）僕は船の中や船の上のレーダーの点検をするそういったところにドローンを活用していきたい」 ドローンをめぐって、長崎県議会の特別委員会でも意見が交わされました。 長崎県は2024年6月、福島県と共に「新技術実装連携”絆”特区」に全国で初めて指定されました。 人が住む地域で、ドローンを操縦者が目視できない範囲まで飛ばすことなどができるようになります。 実用化に向け、今後五島市で実証実験が始まる予定です。 県企画部　デジタル戦略課　高橋　圭　課長　※高はハシゴダカ 「指定によってより近い場所に、自宅の前まで日用品や医薬品を運ぶことができさらに利便の向上につながる。ドローンの利活用を長崎県としてもさらに進めて、長崎県内全域での地域課題の解決や雇用の創出にもつなげたい」 長崎県によりますと、県内でドローン関連のサービスを行っている事業者は少なくとも49あり、登録数は全国で最も多いということです。 ドローンを操縦するオペレーター不足の問題を懸念する声もありますが、長崎県による資格取得の支援に想定を上回る申請があり「一定安定した供給ができている」としています。