混戦予想のAゾーン 投の東北vs打の山梨学院で開幕 センバツ
第95回記念選抜高校野球大会の組み合わせ抽選会が10日、大阪市内であり、対戦相手が決まった。 【センバツでの相手は? 組み合わせ抽選会での主将たち】 Aゾーンには優勝経験校や地区大会の覇者、初出場、21世紀枠と多彩な顔ぶれがそろった。圧倒的な力を持つチームは存在せず、混戦が予想される。 開幕試合の東北と山梨学院は初戦注目のカード。関東王者の山梨学院は高校通算40発超を誇る4番の高橋海翔(ひろと)を軸に下位まで打線に切れ目がなく、多くの得点パターンがある。東北は188センチの長身で140キロ台半ばの直球を持つ右腕・ハッブス大起と制球力のある左腕・秋本羚冴による二枚看板で、大会屈指の投手力を誇る。どちらの長所が相手を上回るか。 この勝者と対戦する21世紀枠の氷見は昨秋の富山大会を制し、一般枠と遜色ない地力がある。エースで中軸に座る青野拓海ら個々の能力が高く、選手17人の少数精鋭で挑む。 初出場同士がぶつかる光と彦根総合は接戦になりそうだ。いずれも投手を中心に粘り強く攻める。光はエースで主将の升田早人の出来がカギを握り、彦根総合は左腕・野下陽祐ら3投手の継投のタイミングがポイントになるか。ともに春夏通じて甲子園初勝利を目指す。 伝統の強打が健在の智弁和歌山は四国王者の英明との顔合わせ。智弁和歌山は左打ちのスラッガーの中塚遥翔、右打ちの強打者の青山達史らを擁し、打線に破壊力がある。英明は技巧派右腕の下村健太郎ら投手陣のリレーで目先を変えながら接戦に持ち込み、小技を絡めた手堅い攻撃で対抗したい。 作新学院は昨秋に打率5割超をマークした1番・高森風我を中心とした打力と積極的に次の塁を狙う機動力を兼備し、得点力が高い。大分商は昨秋の公式戦の防御率が0点台の児玉迅、飯田凜琥の両右腕に安定感がある。打線は1試合平均犠打飛が出場校中トップの4と堅実さがある。両校の持ち味がぶつかる見応えある攻防になりそうだ。【長宗拓弥】 <Aゾーン> 【第1日】 東北―山梨学院(10時半) 【第2日】 大分商―作新学院(11時半) 英明―智弁和歌山(14時) 【第5日】 光―彦根総合(9時) 【第6日】 氷見―東北と山梨学院の勝者(11時半) ※カッコ内の時間は試合開始予定時刻