インバウンド回復で見えた、「お宝3銘柄」の意外な戦略
「爆買い」年を上回る旅行者数
新型コロナが落ち着き、インバウンドも回復(写真:monzenmachi iStock / Getty Images)
インバウンドの回復により2023年暦年で1500万人が来日し、3兆円のインバウンド消費が復活すると、昨年秋の時点に予想していた。ふたを開けてみると、2023年1月のインバウンドによる訪日外国人数は約149万人、2月は約147万人と合計297万人になった。これは、2015年1~2月の260万人に比べて14%多い水準である。ちなみに2015年は、インバウンドを受けて「爆買い」が散見された年である。 日本政策投資銀行と日本交通公社が2022年10月に発表した「アジア・欧米豪訪日外国人旅行者の意識調査 2022年度」によると、「次に観光旅行したい国・地域」の調査結果(回答は最大5つまで)で日本はトップの52%だった。2位の韓国(31%)に20ポイント以上の差をつけている。 最も訪問したい国・地域の「訪問したい理由」をみると、日本は「食事が美味しい」「治安が良い」「買い物がしたい」「泊まりたい宿泊施設がある」の各項目で1位となった。また、「行きたい観光地や観光施設がある」「清潔である」「体験したいツアーやアクティビティがある」でも3位以内に入っている。日本人が気付いていない「日本の魅力」を海外の人々は感じ取っているとみられる。
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鮫島 誠一郎