【長澤まさみさん】映画『四月になれば彼女は』公開中。共演した佐藤健さんの「美しい」と感じる部分は?
濁りのない肌とこころで。 「長澤まさみ 彼女の強さと、やさしさと」
人にも仕事にもまっすぐに向き合う長澤まさみさん。映画『四月になれば彼女は』で主人公の前から突然姿を消す婚約者坂本弥生を熱演した彼女に、役と向き合い辿り着いた心境をインタビュー。 【写真】長澤まさみさん
共演した佐藤健さんの「美しい」と感じる部分は?
「健くんは、風通しが良くて気持ちよく仕事ができる人。たまにイタズラっ子っぽい時もあるけれど(笑)、それはサービス精神が旺盛で人を喜ばせるのが好きだからこそ。芝居にも人にもとても丁寧に向き合っている姿を見ると、“あぁ、綺麗な人だな”って思います。運動神経がいいから、芝居をしている時の身のこなしも本当に美しいんですよね。健くんへのメッセージは……そうだなぁ。普段からすごくジェントルでカッコいいから、こちらがテレちゃう時があるんですよ。なので、“私と話す時はカッコよさをちょっと抑えて、親しみやすい感じでお願いします!”って伝えたいです(笑)」
『四月になれば彼女は』の完成版を観て感じたこと
「『四月になれば彼女は』の完成版を観て感じたのは、人の強さと弱さがちゃんと描かれている作品だということ。ヒリヒリするような描写があったり、心に刺さるような出来事が起きたり。恋愛がキレイな夢物語ではなくリアルな空気感で描かれているからこそ、観る人には共感してもらえる部分があるんじゃないかなって思います。特に、知らなくていいことを覗きたくなってしまう人間の欲望の部分は、すごくリアリティがある気が。この作品ではとあることがきっかけでその扉が開いてしまうわけですが、現代ってSNSで恋人の過去や人間関係を簡単に知ることができちゃうじゃないですか。特に女性ってカンがいいから、知りたくないと思っていてもいろんなことに気づかざるを得ないというか……。それが辛いところでもあるのと同時に、物語として観た時にグッと引き込まれる部分なのかもしれないですね。 人と関わると思い通りにいかない部分も出てくるもの。恋愛に限らず、どんな間柄でもそうですよね。関係性の中で噛み合わない部分やうまく行かないことがあるのだとしたら、そこから離れてもいいと私は思うんです。相手を傷つけたくもないし、自分も嫌な思いをしたくないなら、逃げるという選択は決して悪いものじゃない。だって、その時は合わなかったとしても、何年か後に出会ったら新たな価値観で理解し合えるかもしれないから。本当にいい関係性を築ける相手ならばきっと、お互いに受け入れることができると思います」 『四月になれば彼女は』 川村元気のベストセラー小説が映画化。精神科医の藤代 俊(佐藤 健)の元に、初恋相手の伊予田 春(森 七菜)から手紙が届く。同じ頃、婚約者の坂本弥生(長澤まさみ)が姿を消してしまい……。ウユニ塩湖やプラハの美しい景色を交えながら、愛とは何かを探し求める男女の姿を描く。3月22日より全国東宝系にて公開。 ●俳優 長澤まさみ 1987年6月3日生まれ、静岡県出身。2000年に芸能界入りし、同年に映画『クロスファイア』で俳優デビュー。以降、ドラマや映画、舞台など数々の話題作に出演。2024年2月29日よりNetflix映画『パレード』が配信、9月13日に映画『スオミの話をしよう』が公開予定。 MAQUIA 4月号 撮影/矢吹健巳〈W〉 ヘア&メイク/佐川理佳 スタイリスト/吉田佳世 取材・文/真島絵麻里 構成/木下理恵(MAQUIA) ※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。