火元の製材所社長「木くずに油染み込ませ燃やしていた」廃棄物処理法違反の可能性も 18棟焼いた大鰐火災
RAB青森放送
きのう大鰐町で18棟を焼いた火事の続報です。火元の製材所はドラム缶で油をしみこませた木くずを燃やしていたと明らかにしました。 実況見分は午前9時半から火元となった製材所や周りの延焼した建物で行われました。製材所の建物は屋根や骨組みは残っていますが敷地の中にあった木材や車などは真っ黒に焼け落ちています。そして周りの建物も全焼し広い範囲にわたって被害を受けていることが分かります。さらに離れてみると…道路や別の住宅を挟んだ場所にある住宅の屋根が焼け焦げていました。火元からおよそ100メートル離れた住宅にも飛び火したと見られています。 この火事はきのう午後1時前、大鰐町大鰐の新宅製材所から火が出て周辺に燃え広がり、およそ7時間後に消し止められました。町によりますと13棟が全焼、1棟が半焼、4棟の一部が焼けました。けが人はいませんでした。火事を通報したのは製材所の従業員。「ドラム缶から火が出て建物に燃え移っている」という内容でした。 ★青森放送 木下玲斗 「先ほど取材に応じた製材所の社長によりますときのうは昼ごろからドラム缶2つを使い 木くずを燃やしていたということです」 新宅弘敏社長によりますときのうは昼ごろから敷地内のドラム缶で製材中に出る木くずを燃やしていて、外出していた社長が会社に戻ったときには火が燃え広がっていたといいます。木くずには灯油をしみこませて燃やしていたということです。木くずをドラム缶で焼く行為は週に1回の割合で10年近く続けていたと話しました。近くに住む人たちはふだんから危ないと感じていたと話します。 ★近所の人 「普段すごく煙が上がったりするときはみんなここら辺の人は何も無ければ良いねって心配はしていたんです」 焼けた18棟のうち13棟が全焼で、町によりますとこのうち4棟に人が住んでいたということです。火元には燃えやすい木材が大量にあり、付近は木造の住宅が密集している場所で、当時は風も強く火の粉が飛び、逃げるのが精一杯だったという人もいました。 ★製材所のとなりに住む人 「家が燃えてしまったと思う 財布も何も持たないで出てきたから大変です」 住む家を失った人のため町は火災では初めて避難所を設置しました。最大9人が避難し保健師がケアにあたりました。 ★大鰐町 山田年伸町長 「(避難所に)朝、お見舞いに行ったときには今後どうすればいいか途方に暮れているというお話でしたので さまざま町として相談にのりますので町が出来ることを協力しますので元気出して頑張ってくださいと声がけはしてきました」 町は被災した人たちの生活再建に向けて支援をするとしています。 なぜ大規模な火災は起きたのか、県はドラム缶で木くずを燃やす野焼き行為はそもそも「廃棄物処理法違反」にあたると指摘しています。警察や消防は木くずやドラム缶、周辺の状況を入念に調べ出火原因を調べています。