旧日本陸軍の戦闘機「飛燕」のレプリカを一般公開 戦争の悲惨さ知るきっかけに 岡山・浅口市
KSB瀬戸内海放送
太平洋戦争で使われた旧日本陸軍の戦闘機「飛燕(ひえん)」のレプリカが、岡山県浅口市で一般公開されています。レプリカを造った倉敷市の企業は、「戦争の悲惨さを知るきっかけにしてほしい」と話しています。 【写真】「飛燕」のレプリカ
(ドレミコレクション/武浩 社長) 「陸軍の三式戦闘機『飛燕』といいまして、液冷エンジンの機体で1万mの上空まで上がることができる戦闘機です」 全長約9m、幅約12mの「飛燕」のレプリカ。倉敷市のバイク部品メーカー「ドレミコレクション」が2024年3月に完成させました。 浅口市に展示施設を整備し、4月から一般公開しています。 きっかけは、社長の武さんが実物の「飛燕」と出会ったことでした。 (ドレミコレクション/武浩 社長) 「こちらは三式戦闘機『飛燕』のオリジナルの機体なんですけど、ひょんなきっかけからオークションで買うことになりまして」 落札した機体はバラバラの状態でした。 しかし、「飛燕」がどんな姿だったか広く知ってもらおうと、当時の機体の状況を調査しながら約5年かけてレプリカを造りました。 (ドレミコレクション/武浩 社長) 「調査の上ではっきりしたのは、この機体に乗っていたパイロットが岡山県の方だった」 レプリカの操縦席には乗り込むことができます。 (ドレミコレクション/武浩 社長) 「このあいだいらっしゃった93歳のおばあちゃん。開発した技師のスタッフの奥様がご健在でして、この飛行機ができてテストで上空を飛んでいるのを何回も見ていたと。『おじいちゃん帰ってきたよ』って喜んでいただいて、『戦争はいけん。戦争はよくない』ってすごく語っていただいたんですよ」 「飛燕」は実物、レプリカともに浅口市のドレミコレクションミュージアムで一般公開されています。 (ドレミコレクション/武浩 社長) 「かつてこういうことがあったよ、こういう過去があった上でこんなにピカピカのかっこいい飛行機が、こんなにずたずたのボロボロになってしまうんだっていうことを見てもらって、いかに戦争が不幸か、理不尽に人が死んでいくか、こういうことは皆さんにも知っていただきたいです」
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