【独占2】横浜DeNAフロントのトップが語るラミレス監督との付き合い方「いい時も悪い時も現場介入はしない」
――ラミレス監督とよく話をされているということですが、フロントと現場の関係性はどう考えていらっしゃいますか? 昨年で言えば、10連敗のどん底でフロントとして現場へなんらかのアプローチをされたのですか? 「采配に関しては一切モノを言いません。それは高田さんの教えでもあるんです。それをやり始めるときりがなくなるし、現場の士気を下げることにつながります。それはやらないほうがいい。ただ1軍とファーム、選手の入れ替えの最終承認をするのは私です。そこについては意見の提案や議論をすることはあります」 ――現場介入はしない? 「いいときも悪いときも一切しません。個人的にはストレスが溜まるのですが(笑)。試合はベンチの横の部屋で見るのですが、高田さんと一緒に試合を見ていたときも、その部屋の中では、愚痴を言い合っていました(笑)。でも、一歩部屋を出ると、“こういう話は一切なし”という掟がありました。一番大変なのはユニホームを着ている人です。我々は、彼らがどう大変かを想像しながらバックアップしていかねばなりません」 ――1軍、ファームのコミュニケーションに努力されていると聞きます。 「もちろん努力はしていますが、私たちは1軍とファームで物理的に距離があります。見ていない選手について話をするときに、共通言語がないということです。そこにメジャーのようなテクノロジーを入れることはできますが、お互いに顔を見て、一生懸命、話をすることが実はいいんです。オールドスタイルなことをやっていますが、これは、それぞれに努力してもらわないとできないこと。もっと、いい方法があれば、と日々考えています。」 ――ファーム監督に三浦大輔氏を起用しています。 「三浦さんに関しては、いろんなところで、いろんな経験をしてもらって、成長し、いろんな武器を身につけてほしいと思っています。いい経験をしてくれていますよ」 ――最後に。編成のトップとして、この戦力で優勝はできますか? 「優勝します、と簡単に口に出すことはできませんが、いい勝負はできます。編成上のバランスを見ていると野手では伊藤裕季也、細川成也、佐野恵太ら次の世代を担う選手たちに期待ができる。彼らに新たなるチャンスが与えられ、それをしっかり掴むことができれば、十分に勝負になります」 スタイリッシュなスローガンで知られる横浜DeNAの今季のスローガンは『NEW GENERATION IS HERE.』(日本語訳:新しい世代は、もうすでにここにある)である。なるほど、その真意がよくわかった。横浜DeNAの開幕カードは巨人戦。そこで横浜DeNAの新時代戦略のカタチが見えるのかもしれない。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)