<東京都知事選>立候補者の1日ルポ ── 増田寛也候補(後編)
次の街頭宣伝の会場であるJR高円寺駅北口で、現場に居合わせた台湾の国営通信社・中央通訊社の楊明珠東京支局長の姿があった。楊支局長はこの日、柴又で行われた小池百合子氏の街頭演説の取材に行ってきたといい、「とても熱狂的だった」と語っていた。彼女の目に、増田氏の街頭演説はどのように映るだろうか。 午後5時30分にはじまった街頭演説には、多くの聴衆がつめかけた。増田氏が到着したのは開始から30分強が過ぎた午後6時過ぎ。JRで移動していたらしく、駅から走って現れた。十数分の演説ののち、再び移動のために駅へ駆け込んでいく増田氏。杉並区に住む50代の主婦は、「演説は短かったが、必死さが伝わってきた」と好意的な感想を述べていた。 この後は、個人演説会を3か所で開催。大森東小学校(品川区)で開かれる最後の演説会は午後7時にはじまったが、増田氏が駆け込んできたのは午後8時すぎ。「都政を4年間担わせてください」と訴えて演説を5分程度で終えると、やはり駆け足で退場していった。スタッフによると、ニコニコ生放送に出演するためだという。最後まで一生懸命な姿の増田氏だった。 (取材・文:具志堅浩二)