DeNA、ソフトバンクと”最大格差対決” 日本シリーズ進出で数々の珍記録、史上最大の下克上なるか
同じカードの2017年を超えた貯金差「40」
レギュラーシーズン3位のDeNAが、セ・リーグ王者の巨人をクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで撃破し、歴代最少の貯金2で日本シリーズ進出を決めた。対戦するパ・リーグ優勝のソフトバンクは今季、レギュラーシーズンの貯金が42。過去最大の”格差”から史上最大の下克上に挑む。 これまで過去の日本シリーズで、対戦チームの貯金の差が最も大きかったのは17年。くしくも同じカードで、3位からCSで勝ち上がったDeNA(貯金8)に対し、ソフトバンク(貯金45)は2位に13.5ゲーム差でリーグ優勝しており、貯金の差は37あった。親会社がIT企業同士の球団による初対決は、ソフトバンクが3連勝した後、DeNAが2連勝して意地を見せたが、第6戦に延長サヨナラでソフトバンクが制した。 勝率1位のチーム同士の場合、15年のヤクルト(貯金11)とソフトバンク(貯金41)が最大となっている。同年は交流戦でパ・リーグがセ・リーグを圧倒していた。
シリーズ進出チーム歴代最低の「勝率.502」
他にもDeNAは、CS突破で数々の珍記録を達成した。今季レギュラーシーズンは71勝69敗3分で勝率.507。これまで日本シリーズに進出したチームの中で年間勝率が最も低かったのは、パ・リーグが前期後期制だった75年の阪急(前期優勝、後期最下位)で、64勝59敗7分の勝率.520。この記録を大幅に更新した。 また、勝率3位から日本シリーズに2回進出したのは史上初。DeNAは横浜時代の98年、大洋時代の60年にリーグ優勝しているが、リーグ優勝の回数と下克上による日本シリーズ進出の回数が並ぶのも、史上初の珍記録となる。
レギュラーシーズンで弱かった接戦、大舞台で激変
これらの数字を見るとソフトバンク圧倒的有利に思えるが、DeNAには明るい材料も多い。レギュラーシーズンでは両リーグ最多の96失策を喫し、1点差の勝率は.444と接戦に弱く、逆転負け32は両リーグ最多だった。しかし、CSファイナルステージでは1点差で3勝を挙げ、そのうち逆転勝ちも2つ。大事なところで接戦での強さを発揮した。
中日スポーツ