ブラックストーンの大型投資で拍車、米アパートREIT指数が大幅高
(ブルームバーグ): 世界最大の商業不動産オーナーである米ブラックストーンによる同業界への投資強化を受け、アパート家主の株価指標は8日、約4カ月で最大の上昇を演じた。
ブラックストーンはこの日、賃貸アパートを所有する不動産投資信託(REIT)、アパートメント・インカムREITを約100億ドル(約1兆5200億円)で買収する計画を発表した。これを受け、アパートREITを追跡する指数は4%強上昇し、1日の上昇率としては昨年12月中旬以来最大となった。同指数は2022年初めの高値を依然として大きく下回っているものの、この日の上昇で今年の下げは帳消しになり、同業界に対する投資家の信頼感が高まったと受け止められた。
1月にブラックストーンは一戸建て賃貸住宅会社トライコン・レジデンシャルを35億ドルで買収することで合意。「不動産の価値が底入れしつつある」とブラックストーンのジョン・グレイ社長は投資家に伝えていた。
ブラックストーンが100億ドル規模の買収、不動産投資の機熟すと判断
BTIGのアナリスト、マイケル・ゴーマン氏はブラックストーンの決定について「ファンダメンタルズに影響を及ぼしている現在の供給の波を越え、この業種に対する一層の強気心理に拍車をかける可能性が高い」と述べた。
ブルームバーグのアパートREIT指数の上昇をけん引したのはアパートメント・インカムREITで、22%高の38.38ドル。セクター全般も値上がりし、指数を構成する13銘柄すべてが上昇した。
原題:Blackstone Bet Spurs Biggest Apartment Rally Since December (2)(抜粋)
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Norah Mulinda