冬のチェアリングには必須!あれば暖か、リアルファー&シートウォーマー4選+1
3. サーミ人の暮らしを支えるトナカイファー
スウェーデンのダーラナ地方で生まれたアウトドアブランド「ダーラム」は、北欧の長い冬を支えるトナカイファーをアウトドア向きに整えた「トナカイファー ワード」を発売しています。 トナカイを遊牧しながら暮らしてきたサーミ人は、トナカイの毛皮をまとったりテントに敷いて厳しい寒さに対応しており、「トナカイファー ワード」もそんなサーミ人の文化から生まれた製品のひとつ。 水をはじき、火が触れても燃え広がりにくいのもアウトドア向きです。 「トナカイファー ワード」は3つのサイズ展開があり、チェアリング向きはS(約40×40cm。9350円)とM(約70×40cm)。Mのほうが腰の上あたりまでカバーします。 Lは一頭分(約130×90cm)なのでベンチやコットを使うときにいいでしょう。 メッシュ座面にかけてみましたが、長い毛と厚めの皮がしっかり風を防ぎあたたかい! 天然のものなので毛が抜けにくい特殊加工を施しているそうですが、それでも多少の抜け毛はあり。気になる人はウエアに付着した抜け毛を取るためにコロコロ必携です。
4. 北米大陸で勢力拡大中のコヨーテを活用
インパクト大なのが北米のコヨーテを一頭使いした「リアルファー(コヨーテ)」です。 コヨーテの天敵はオオカミで、オオカミが保護をしても絶滅寸前にまで減少しているのに比してコヨーテは増え続け、その生息域が南米大陸に近づいているとも。そのためやむなく駆除されており、そうしたコヨーテをアパレルメーカーが利用するようになりました。 この「リアルファー(コヨーテ)」もそんな製品のひとつ。 毛は太目ですがしなやか。しっかり風を防いでくれるうえふわふわの毛であたたかい! しっぽはもふもふでずっと触っていられます。 サイズは41×157cmで尻尾は約40cm。ハイバックチェアにちょうどいい大きさです。 防寒性はもちろんですが、しっぽや耳をいかしているのでなんだか愛着を感じてしまいます。 ただ、おしりのあたりからしっぽがはみ出るので、遠目は昔ばなしに登場する"人に化けたキツネやタヌキ”が椅子に座っているみたい。愛敬あるファーです。
[番外編] 保温性を高めるウール製シットパッド
シートウォーマーやファーよりも手軽に保温性を高められるのが「シットパッド」です。合成繊維を混紡したリサイクルメリノウールで作られているエコフレンドリーな製品。 とっても密なので冷めたい風を遮断。通常のチェアやベンチに敷いて保温性を高めるほか、地面の冷たさを感じやすい脚なしのグラウンドチェアに敷くと効果大です。地面からの湿気の影響を受けにくくなるので、ハイカーならこれを地面に直接敷いて座るという使い方もできますよ。
<取材・文/大森弘恵 写真/逢坂聡 撮影協力/モンベル、UPI、オレゴニアンキャンパー>