国内FA権行使を発表した山川穂高「社会から離れることまでも考えました」と心境を吐露 宣言は「重い責任を持ち続ける覚悟」
西武は11月14日、山川穂高が国内FA権を行使したことを発表した。 山川は今季、3月のWBCで侍ジャパンの世界一に貢献したが、5月に強制性交等の疑いで書類送検(8月に不起訴処分)。その影響で一軍出場はわずか17試合にとどまり、国内FA権取得までの一軍登録日数には17日足りなかったが、特例でFA資格を取得していた。 大きな決断を下した本人は、球団を通じてコメントを発表。「皆様に多大なる不快な気持ち、不信感を生んでしまった一連の出来事を通じて、ただ野球をするということだけではなく、関係する全てのことを、自分ひとりで考え、また、家族と考えさせて頂きました。野球から離れることだけではなく、社会から離れることまでも考えました」と述べるとともに、「私の心から消えずに残り続けたことは、野球がやりたい、野球をさせて頂きたいという答えでした。プロ野球選手として恥ずべきことですが、ここまでの気持ちになったのは、これまでの野球人生で初めてのことです」と決断に至った心境を吐露した。また、「私が宣言させて頂くことで、何より、私自身のこれからの野球人生に対して、重い責任を持ち続けることの覚悟であることを、どうか少しでもご理解いただけたら幸いです」とファンに呼びかけている。 すでにソフトバンクが調査を行っていることや、西武が単年での契約を提示したことなども報じられており、今後それらの話が具体的になっていくだろう。果たして山川はどんな決断を下すのか。動向に注目が集まる。 球団発表のコメント全文は下記の通り 【山川穂高選手 コメント】 この度、私が取得させて頂いたFA権の行使について、皆様にお伝えさせて頂きます。結論を先に申し上げますと、今回、FA宣言をさせて頂くことを決断致しました。 皆様に多大なる不快な気持ち、不信感を生んでしまった一連の出来事を通じて、ただ野球をするということだけではなく、関係する全てのことを、自分ひとりで考え、また、家族と考えさせて頂きました。野球から離れることだけではなく、社会から離れることまでも考えました。 それでも、私の心から消えずに残り続けたことは、野球がやりたい、野球をさせて頂きたいという答えでした。プロ野球選手として恥ずべきことですが、ここまでの気持ちになったのは、これまでの野球人生で初めてのことです。 この私の意志を受け入れて頂けることがあるならば、ライオンズに居続けることが、ファンの皆様、球団の皆様に対する感謝の形、謝罪の形、誠意であるということも考えています。同時に、FA宣言が持つ、選手の権利として定められた制度という理解を超え、これまで聞くことがなかった声をお聞かせ頂くことで、自分自身を戒めることとなるのではないかとも考えました。 FA宣言により西武ライオンズ以外の球団の考えを聞いた上で、残留か移籍の判断をさせて頂くことは、新たな野球人生へと歩ませて頂きたいという、私の一方的な願い、自分本位な意思のように聞こえてしまうであろうことも、重々承知しております。それでも、私が宣言させて頂くことで、何より、私自身のこれからの野球人生に対して、重い責任を持ち続けることの覚悟であることを、どうか少しでもご理解いただけたら幸いです。 結びになりますが、ご伝達が遅れましたことにつきまして、誠に申し訳ございませんでした。お待ちいただき、また、ご心配いただきましたこと、心より感謝申し上げます。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]