「八犬伝」土屋太鳳“憧れの役・伏姫”とは? SNSで話題のもふもふ犬・八房の裏話も披露
山田風太郎氏の小説「八犬伝 上・下」(角川文庫刊)を、役所広司主演で映画化する「八犬伝」(10月25日公開)。本記事では、「八犬伝」のすべての始まりとなるキャラクター・伏姫(演:土屋太鳳)にフォーカス。また、伏姫の飼い犬にしてSNSでも大人気な妖犬・八房の裏話を披露する。 【動画】「八犬伝」予告編 世界に誇る日本ファンタジー小説の原点「八犬伝」。本作は、里見家にかけられた呪いを解くため、運命に引き寄せられる若き8人の剣士たちの戦いをダイナミックに描く“虚”パートと、180話に及ぶ物語を悩み苦しみながら28年もの歳月をかけて書き上げた作家・滝沢馬琴の創作の真髄、そこで生まれた奇跡の実話を描いた“実”パートがシンクロするというエンタテインメント大作だ。 「八犬伝」のルーツとなるのは、江戸時代後期にあたる文化11年(1814年)から28年かけて天保13年(1842年)に完結した全98巻、106冊の大作「南総里見八犬伝」。刊行当時から歌舞伎の演目となっていたが、200年近くの時を超えた現代においても、小説、児童書、マンガ、アニメ、テレビドラマ、映画、ゲーム、舞台など、多彩なジャンルのエンターテインメントに影響を与え続けている物語だ。 「南総里見八犬伝」の舞台は、室町時代、安房国(今の千葉県)。領主の里見義実は、主君を惑わせ操った悪女・玉梓を処刑するが、その時玉梓の最期の言葉によって、里見家に呪いがかかることに…。この里見義実の娘が伏姫で、伏姫の飼い犬が八房である。伏姫は里見家の呪いを解くため、首にかけていた数珠に願いを込めると、八つの珠が宙を舞い八方へと飛び去って、やがて八人の剣士たちの元へ。仁、義、礼、智、忠、信、孝、悌の八つの珠にそれぞれ引き寄せられた者たちが、さまざまな困難を乗り越えて一堂に会し、“八犬士”として里見家を呪う巨大な敵に立ち向かっていく。 そんな伏姫を演じるのは、話題作への出演が途絶えない人気女優の土屋。伏姫役については「『八犬伝』は伏姫がいないと始まらないし、終わりません。伏姫はずっと演じてみたかった憧れの役だった」と熱い想いを語っている。SNSでは「伏姫が土屋太鳳だから勝ち確」「やばい。土屋太鳳ちゃんで八犬伝は観たい」など、期待値が上昇中だ。 さらにチェックしてほしいのが、伏姫の飼い犬・八房の存在だ。人の言葉を解することができる里見家の不思議な飼犬で、体に八つの牡丹のような模様があることから八房と名付けられている。伏姫に対しては忠誠以上の想いを抱いており、伏姫の父・里見義実に「敵の大将の首を取ったら姫を嫁にやろう」と言われたことで、物語が大きく動き出す。 「八犬伝」公式Xでは、八房のキャラクタービジュアル解禁に「1.5万いいね」の大反響。「もふもふなやつふさかわいい」「モフりたい」「八房面構えサイコー!」「と、尊いがすぎる!!」など、もふもふで可愛らしいルックスや凛々しい顔つきで魅了し、本作のマスコットキャラクター的な存在としても愛されている。 すでに多くのファンを獲得している八房の造形には、VFXの面でも数々のこだわりがあり、「顔はイケメンであることがマストだが、かわいすぎてはいけないし怖すぎても違う絶妙なライン」で作り出されている。また、映画では八房が背中に伏姫を乗せて走るシーンも登場するため、実はかなり大きな体を持っているのも特徴。体中には“八つ”のぶちが入っており、その入れ方も何10パターンも試行錯誤してデザインが決定。骨格を作り、筋肉の動きを表現し、毛を1本1本植えていくことで、もふもふで愛される「八犬伝」の八房が誕生しているのだ。