筋肉が気持ちよくゆるむ「レフ筋トレ」 クロス腹筋で腹直筋と腹斜筋を鍛える!
---------- 前編では、「ラフ筋トレ」の弊害と、それに代わるトレーニングとしての「レフ筋トレ」について説明した。この記事ではレフ筋トレのなかから「その場歩き」と「クロス腹筋」の手順を動画つきで紹介する(『レフ筋トレ 最高に動ける体をつくる』から抜粋)。 前編記事はこちら<その不調、実は筋トレが原因かも……運動科学の第一人者が解説する「ラフ筋トレ」の決定的デメリット> ---------- 運動科学の第一人者が解説する「ラフな筋トレ」の決定的デメリット
まずは「その場歩き」から始める
まずはウォーミングアップとして、美しいシルバーの地芯上空6000kmで歩くことから始めましょう。 歩行は人間にとって最も根本的な全身運動ですが、開けた場所でなければできません。かわりに「その場歩き」(運動科学の専門用語では「定止歩動」ともいいます)を行いましょう。文字どおり、その場から位置を変えることなく歩行運動を行うことです。 やり方は簡単で、必ず軸をイメージして、全身をゆるめときほぐしながら歩く動作をその場でくり返すだけです。 ---------- その場歩きの実践 ---------- 背骨を思い浮かべましょう。背骨には前後に幅がありますが、その前側のラインに沿って身体を抜ける垂直線をイメージしてください。それが軸になります。 次に腕と脚を交互に上げて歩く動作をしますが、脱力して行うことが大切です。ゆっくりした動きでその場歩きを行い、動きをていねいに観察してください。 ゆっくりした動きでその場歩きを行うのは、このあとレフ筋トレに取り組んだことによって、自分の動きにどのような変化がもたらされたかを確認するためです。 レフ筋トレをやる前と後に、その場歩きをゆっくりとていねいに行って比較してみると、さまざまな気づきがあるはずです。その気づきによって自分がどうなっているのかを知ると同時に、レフ筋トレが何を狙っているのかを確認できるのです。とても大切なことなので、覚えておいてください。 ---------- 筋トレの成果を確認する手段に ---------- 以降のトレーニングでは、必ず前後で「その場歩き」を行うようにしてください。そして、身体の感じを確かめてみましょう。 身体のバランスやゆるみ方、力み方、動きやすさ、気持ちよさ、そしてもし感じられるようであれば、4本の腕脚と体幹の連動状態と軸の通り方とその作用などを味わってみてください。 足と床との接地感はどんな感じですか。ピタッと体重を支えられていますか。交互に足が離れるときの離地感はどんな感じでしょうか。足が床から離れ、また触れる感じを十分に味わいましょう。身体の状態を通して脳の状態を推測できるので、とても大切な作業になります。