加齢に伴う「歯茎下がり」 の予防法&改善法は?歯科医が解説
歯茎が下がると悪いこと尽くし!
「歯茎が下がると、歯と歯の隙間が広がることで食べカスが挟まったり、エナメル質で覆われていない根本部分が露出して冷たい飲み物などがしみたりと、結果的に虫歯や知覚過敏などを招いてしまいます。ちなみに重度の歯周病によって歯茎が下がっている場合、そのままの状態でいると、歯茎の内側にある歯を支える骨(歯槽骨)が溶け始めて歯がグラグラし、最終的には歯が抜けてしまうことも」
歯周病の予防・治療や正しい歯みがきなどが要
「歯茎下がりを予防するためにできることは、実はいろいろあります。まずは、歯科医院で歯石を取ること。唾液による石灰化作用で石のように硬くなった歯石はどんなに歯ブラシで磨いても除去できません。可能であれば、3ヵ月に1回のペースで歯科医院に行き、歯石を取るのが理想です。 次に歯ぎしりや食いしばりをしてしまう人はマウスピースを作ったり、場合によっては歯の矯正を検討するのも良いでしょう。マウスピースは案外、簡単に作れることが多いんですよ。 それから、左右片側の奥歯で噛む癖がある人は両側の奥歯で噛むようにすることも大切です。歯に被せ物をしている人は歯のすり減り具合が左右で違ってくるので、噛み合わせを定期的にチェックしてもらうのもおすすめです。 そして、正しい歯みがきを行うことも鉄則。鉛筆を持つように軽く歯ブラシを持ち、細かく動かしながらブラッシングをするのがポイントです。歯みがきは歯をキレイにするために行う行為ですが、それが逆に間違ったブラッシングで歯茎を傷つけて歯茎を下げてしまっては、元も子もありませんから、正しい歯みがきを行なってくださいね。 さらにぜひ取り入れてほしいのが“デンタルフロス”。歯みがき後にデンタルフロスを使うと、歯石のもとと言える歯垢(プラーク)をかきだすことができます。既に歯と歯に隙間が空いてしまっている人は歯間ブラシを使っても良いですが、歯間ブラシは太さが色々あるので、歯科医院で相談の上、ベストな太さのものを使うようにしましょう。 既に大幅に下がってしまった歯茎に関しては、遊離歯肉移植手術などの治療があります。まずは歯科医院で相談してみてくださいね」 歯茎下がりの可能性がある人は早速行動を! 歯茎が下がっていない人も安心せず、今からできることをして将来の歯茎下がりを防いで。既に目に見えて歯茎が下がってしまっている人はぜひ、歯科医院へ!