中日・涌井秀章、「欲張って」内角を攻めて裏目に 痛恨の先制3ラン浴び、5回途中で熱中症の症状出て緊急降板
◇3日 巨人6―1中日(前橋・上毛新聞敷島球場) 最高気温が33度まで上がった前橋で、熱投とはならなかった。先発・涌井は4イニング1/3、4失点で、今季5敗目。5回途中に熱中症の症状が出たため、緊急降板した。試合後は淡々と敗因を語った。 「あそこの3ランですよね。一気に3点を入れられて、チームに厳しい状況を与えてしまいました」 攻めた結果が裏目に出た。3回は先頭の泉口に四球を与え、犠打と安打で1死一、三塁と攻め込まれた。続く吉川は直球で見逃し三振に仕留めたが、ヘルナンデスには3球目に投じた内角への直球を完璧に捉えられた。左翼席に運ばれる先制3ラン。初回1死三塁の第1打席ではスライダーで空振り三振を奪っていたが、「欲張ってインコースでアウトを取ろうとしてしまった。そこで余裕を持っていけたらよかったのかなと思います」。大塚投手コーチも「大量失点は避けたかった」と振り返った。 大量の汗をかきながら4回は三者凡退。5回は先頭の泉口に一塁線を破る二塁打を浴び、1死三塁となったところで大塚投手コーチとトレーナーがタオルを持ってマウンドへ。涌井はベンチ裏に下がり、立浪監督が交代を告げた。指揮官は「熱中症気味になったということで。時間をおけば大丈夫」とスイッチの理由を説明。自身も「少しそういう(症状)のがありましたけど、相手も一緒の条件なので」と受け止めた。前橋での登板は5年ぶり。ロッテ時代の2019年5月8日、西武戦に先発して勝利投手となっていたが、うれしい記憶を上書きすることはできなかった。
中日スポーツ