初回先制3塁打の広陵2年世古口、当落線上からのメンバー入りで大仕事【全国高校野球選手権広島大会4回戦】
【全国高校野球選手権広島大会4回戦 広陵4―0呉（21日）】 連覇を狙う広陵の背番号20が大仕事を果たした。一回に2年生の世古口啓志が走者一掃の三塁打。チームを8強入りに導き「初回に点を取れたら勢いづくと思っていた。いい手応えだった」と力を込めた。 2024年夏の高校野球広島大会勝ち上がり表（組み合わせ表） 呉の先発九十九裕貴を攻め、2死満塁で打席へ。5球目を捉えると、打球は大きな弧を描いて右翼フェンスに直撃した。「入ったかと思った」。八回にも左翼線へ二塁打を放ち、3打数2安打3打点の活躍だった。 2回戦の大竹戦でも一回に適時打を放つなど、チームに欠かせない存在だが、当初はメンバー入りの当落線上だった。3年生による話し合いの結果、「世古口の思い切りの良さに懸けたい」と中井哲之監督に推薦があり、最後の1枠を勝ち取った。中井監督は「感情表現は下手だけど、真面目で実直な選手。3年生の思いも意気に感じてくれたのでしょう」と目を細めた。 「2桁背番号でも出場させて頂いている。先輩方のためにも、失敗を恐れずにプレーしたい」と世古口。チームのため、ベンチに入れなかった3年生のため、感謝の思いを込めてバットを振る。
中国新聞社
