愛知県競馬組合の元課長の男に有罪判決 「賄賂と認識しながら入金受けた」と指摘 受託収賄罪は成立と判断 名古屋競馬場のイベント運営めぐり“現金授受”
名古屋競馬場のイベント運営をめぐり、業者に便宜を図る見返りに現金を受け取った罪に問われている、愛知県競馬組合の元課長の男に、名古屋地裁は有罪判決を言い渡しました。 起訴状などによりますと、愛知県競馬組合の元総務広報課長・石黒弘喜被告(56)は、2022年、名古屋競馬場の移転に伴うイベント運営をめぐり、公表前の情報を漏らすなどの便宜を図った見返りに、名古屋市のイベント会社の元社員から現金341万円を受け取った罪に問われています。 これまでの裁判で、検察側は懲役2年6か月を求刑し、石黒被告は「現金は、見返りとは認識していなかった」とし、無罪を主張していました。 16日開かれた判決公判で、名古屋地裁の森島聡裁判長は、「賄賂と認識しながら、実質的経営者として管理していた会社名義の口座に入金を受けた」などとして、「受託収賄罪が成立する」と判断、「競馬組合の業務の公平さや信頼が大きく損なわれたのは明らか」などと指摘し、懲役2年6か月、執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。