どう乗り越えた?『名探偵コナン』メインキャラが「殺人事件の容疑者」となるエピソード
■次なる獲物は有名絵画!?『怪盗キッドと四名画』
2007年放送の「怪盗キッドと四名画」では、殺人を犯したことのない怪盗キッドに容疑がかかる。ある日、画家の及川武頼のもとにキッドから彼の新作絵画「“青嵐”を頂きに参上する」という予告状が届く。 及川は警察と小五郎らに護衛依頼を出すが、手を痛めて画家を引退した義父の神原晴仁は何やら不安を抱いている様子。一方警察は、機動隊を配置し万全の体制を整えた。 予告の30分前に、及川が「最終チェックしたいからカメラを10分ほど止めてくれ」と怪しい発言をする。すでに予想できるが、今回の真犯人は彼だ。その後、予告時間前に停電が発生。皆が駆けつけると青嵐は消え、傍らでは神原が死亡していた。 鉄壁警備中の殺人に頭を抱える刑事たち。そもそも本物の予告状なのかと疑念も浮かびあがる。そんな中、及川の服に「真実を頂きに参上!」という予告状が入っていた。どうやらキッドは、刑事の中に紛れ込んでいるようだ。 その後わかったのは、神原の服の血痕に違和感があり、親指の付け根に楕円の跡があったこと、窓の下に細工された釣り糸と穴の開いた石があったこと。コナンはこれで真相に気づき、高木刑事に本物の青嵐を探すよう指示を出した。 絵画はもともとなかったのである。あったのは外の石と部屋の扉を繋いだ釣り糸に布を被せた空のイーゼルで、扉を開ければ布と釣り糸が落ち、絵が消えたように見えるトリックだった。及川は神原をスタンガンで気絶させて胸元に携帯を置き、停電中に携帯の光で場所を探して殺していた。 動機は、金のために雪月花の絵画に青嵐を追加したから。最初の怪盗予告は青嵐がないことを隠すためのフェイクだ。だが、描けない彼に代わって神原が筆を咥えて描いていた(親指の跡はパレットの跡)ことが発覚し、切ない終わりを迎える。 テレビクルーの荷物から千葉刑事のお面を被った爆睡中の高木刑事が発見されていたが、キッド本人はここまで未登場。エピローグで、変装を見抜いたコナンと対峙するのであった。