“人手不足”で地域の氏神様もピンチ!多忙な宮司は12の神社を兼務!? 祈祷も掛け持ち 厄払いも休み無し【チャント!密着】
(國學院大學 宗教学を研究・石井研士教授) 「平均して1人7~8社くらい兼務している計算。いくつまで兼務できるかは、神職の年齢などの問題もあるので、なかなか厳しいところにさしかかってきている」 田原市に至っては約80社ある全ての神社に常駐の宮司がおらず、大森さんが今では12社の宮司を掛け持ちしている状況です。 (神社の奉賛会長) 「(兼務していて)すごいと思うけど、体の調子を崩されたらと思うと心配。代わる人がいないから…」 この日だけで八柱神社、猿田彦神社など4つの神社で大祭を執り行う大森さん。 3社目の進雄社では神事が終わると、境内で古くから伝わる「餅投げ」が始まりましたが、大森さんの姿はすでにありません。 (大森愛子さん) 「(Q.餅投げの開始は待たない?)餅投げが午後3時からなので、待っていると(次の)神事が始まってしまう」 車で向かった先は、約10kmの先の岩崎神社。ここで再び祝詞を上げます。 ようやくこの日の神事は全て終わりましたが、夜には地元の子どもたちに、お祭りで披露される舞を指導。 神事に欠かせない巫女を育てるためでもあり、ここで巫女の経験が生かされます。この日の予定が全て終わったのは午後9時でした。 (大森愛子さん) 「午前中も2社で、午後も2社だけなので数的にはそんなにハードではない」 全ては地域のよりどころとなってきた氏神様を守るための活動です。 ■神社を守るために団体を立ち上げて活動を開始 別の日、大森さんは地元の集まりに顔を出し、個人の厄払いの打ち合わせをしていました。 (大森愛子さん) 「9月からずっと…22日が最後の休みで。気付いたら(10月)23日まで休みがない。衝撃的な事実」 宮司の数が増えれば負担も減りますが、極めて難しいのが現実。理由は、宮司の収入だけでは、食べていけないからです。 神社の収入は氏子から集める神社費や厄払いなどの祈祷料や賽銭などですが、ここから神社の維持費などが差し引かれて、残りが宮司の収入になります。
【関連記事】
- 「娘の顔が分からなくなってきた」5回目のワクチン接種後に体調不良 手足に力が入らず字も書けない“記憶障害”も… “打たざるを得ない”医療機関の事情【大石邦彦が聞く】
- 元TOKIO山口達也さん(51)が語ったアルコール依存症の苦しみ 「2年間飲まなかったのに 一気に1.5リットル飲んでバイクにまたがった」
- 信号待ちをしていたら無免許運転の車が突っ込んできた 私“玉突き事故”の渦中に「えっ、なぜ?車の修理代は自分で?」【衝撃の交通事故体験記】
- 「頂き女子りりちゃん」にはベトナム国籍の夫がいた 初公判の法廷で明らかになった素顔 20歳ごろからホストにのめり込む【裁判担当記者の取材メモ】
- 「一緒に生まれ変わりたかった」 父と姉を刺殺したひきこもりの男 姉は最期に「ごめんね」と言った