瑠東東一郎監督『Gメン』で「キネマ旬報ベスト・テン」読者選出日本映画賞に 岸優太の芝居に感心「計算しては撮れない」
映画監督の瑠東東一郎氏が18日、都内で行われた映画雑誌「キネマ旬報」を発行するキネマ旬報社による映画賞「2023年 第97回キネマ旬報ベスト・テン」授賞式に登壇した。岸優太主演『Gメン』にて読者選出日本映画賞で1位に選ばれ、トロフィーを受け取った。。 【写真】二階堂ふみ&磯村勇斗ら登場!「キネマ旬報ベスト・テン」授賞式の様子 瑠東監督は「作品は、僕らの手を離れてお客様に育てていただくもの。『Gメン』をこんなに大きく育ててくれて愛してくれたみなさんに感謝しています。僕はコメディをやることが多いのですがひとに笑っていただくことっはなかなか難しく苦しいことも多い。こんな賞をいただいてより多くの方に笑顔になっていただけたのかな」と感激した。 今作では岸のリアクションも見どころのひとつとなったが瑠東監督は「岸くんって天然的なところがある。かわいらしいので、芝居に引き出そうとすると難しいので2回目の芝居を相手の俳優に変えてもらったり、ドキュメンタリーや偶然性を生んでいく」と工夫を重ねた撮影を回想。「岸くんは何がくるかわからない。計算しては撮れないもの。彼はいっぱい出してくれました」と感心した。 主演女優賞は、塚本晋也監督の『ほかげ』で戦後の劣悪な環境の中でもたくましく生きる主人公を演じた趣里。主演男優賞は、昨年5月の「第76回カンヌ国際映画祭」でも最優秀男優賞を受賞した『PERFECT DAYS』の役所広司が受賞した。趣里は体調不良により欠席、現在、海外滞在中の役所はビデオメッセージを寄せた。 このほか、二階堂ふみ、磯村勇斗、アイナ・ジ・エンド、塚尾桜雅、阪本順治(脚本)、井上実、瑠東東一郎監督、川本三郎が参加した。 ■第97回キネマ旬報ベスト・テン結果 ▼日本映画第1位 『せかいのおきく』(阪本順治監督) ▼外国映画第1位 『TAR/ター』(トッド・フィールド監督) ▼文化映画第1位 『キャメラを持った男たち-関東大震災を撮る-』 ■個人賞 ▼主演女優賞 趣里(『ほかげ』) ▼主演男優賞 役所広司(『PERFECT DAYS』) ▼助演女優賞、二階堂ふみ(『月』) ▼助演男優賞 磯村勇斗(『月』『正欲』など) ▼新人女優 アイナ・ジ・エンド(『キリエのうた』) ▼新人男優賞 塚尾桜雅(『ほかげ』) ▼読者選出日本映画賞 瑠東東一郎(『Gメン』)