「暗闇にイカやタコが浮かび上がる」〝幻想的〟なクリアファイルがSNSで話題 作者が込めた生物愛
ペットボトルのふたの中で
クリアファイルのモデルになった「マメダコ」は、本来は指の上に乗るぐらいの日本最小級のタコです。 「ヒメイカ」は、ペットボトルのふたの中で泳げてしまうほどの、世界最小のイカの仲間です。 でんかさんは以前作った、磯の小さな生物の写真集「海洋生物観測所1」で、タコ類の赤ちゃんと「誤同定(誤って定めてしまうこと)」してしまったことがくやしく、今回、クリアファイルのモデルに抜擢しました。 今月完成した続編「海洋生物観測所2 ~生物多様性にもほどがある」にも収録したそうです。
「見たままの思いで感じる」大事さ
クリアファイルは通販でも販売していますが、イベントなど対面で買ってもらえる時は、でんかさん自ら、本来の姿や、生態についても解説しているそうです。 グッズやSNSで生物の姿を発信しながら、どんな思いを込めているのでしょうか。 でんかさんは「海には前提としてこんなにカラフルでおもしろい生物がいる。それを『かわいい』『おもしろい』と、見たままの思いでまず感じる事が大事だと思います」と話します。 その気持ちがあると活動を続けやすく、先にある新しい発見に繋がるかもしれない。子どもの頃にした釣りや海水浴で見た海の生物への興味が、学問・そしてライフワークへと派生していっているでんかさんはそう考えています。 「発信する写真や動画にはたくさんの情報が込められているのですが、いつか〝違和感〟に気づいて、指摘してもらえたらうれしい。ものを作る側としてはそう期待しています」