姉の首を絞め殺害し通帳を奪った罪に問われたホームレスの女 ”謎多き強盗殺人事件”きょう初公判
■事件発覚から2か月強盗殺人事件に関与した疑いで妹とその知人を逮捕 事件が動いたのは、発覚から2か月後の8月18日。 警察は、つぐみさんを殺害し、預金通帳などを奪ったとして、妹の辻和美被告と、その知人の岡村恵美被告を強盗殺人など疑いで逮捕。 検察は、和美被告を強盗殺人などの罪、岡村被告を強盗致死などの罪でそれぞれ起訴した。 起訴状によると、和美被告は、姉のつぐみさんに催涙スプレーを噴射し、首を締め、窒息させて殺したうえ、つぐみさんの通帳3冊と印鑑1個、軽乗用車などを奪ったとされる。 さらに、奪った通帳と印鑑を使って銀行から73万80000円を引き出したとして、詐欺などの罪にも問われている。 ■姉への強盗殺人事件で起訴の妹その人物像は 辻和美被告は、18~19年ほど前、福岡県遠賀町の産業廃棄物処理会社で働いていた。 当時を知る人によると、ビンやカン、アルミの選別作業に従事していたという。 当時の和美被告を知る人は「あっさりした人。体格が良くて背が高くてどっしりした人」などと語っていた。 ■ホームレスだった和美被告日銭を稼ぎ現金を岡村被告へ 捜査関係者によると、長年、北九州市八幡西区のJR黒崎駅周辺で公園などを転々とし、少なくとも十数年にわたって日銭を稼ぎながらホームレス生活をしていたという和美被告。 ともに起訴された岡村被告とは20年以上前に職場で知り合ったとみられている。 和美被告は、ある時期から様々な名目で岡村被告に現金を支払っていたという。 自身はホームレスをしながら、日銭を稼いでは岡村被告に渡していた。 その額は、10数年間で数千万円。 つぐみさんの通帳から引き出された73万8000円もほぼ全て岡村被告に渡ったとみられている。 ■”謎多き強盗殺人事件”5日に初公判 捜査関係者は、こうこぼした。 「異様な人間関係の中の事件だよね」 取り調べに対し、和美被告は、「催涙スプレーを噴射して手足を縛り、通帳などを奪ったが、殺してはいない」「第三者が殺した」と供述していたという。
JR黒崎駅前の歓楽街で「ワンコインの女」と呼ばれていたのは和美被告だったのだろうか。 ”謎多き強盗殺人事件”の裁判員裁判は今月5日から計9日間の日程で実施される。 法廷では、岡村恵美被告やつぐみさんの遺族、法医学者が証言台に立つ予定となっている。
RKB毎日放送