米ディズニーランド、インフレ率を大きく上回る値上げを実施
米カリフォルニア州のディズニーランド・リゾートが10月9日(現地時間)から入場料金を値上げした。ほとんどの1dayパスとすべての年間パスの料金が、インフレ率をはるかに上回る幅で引き上げられたと、米Deadlineが報じている。 米ディズニーランドの料金システムは、来場日や需要に応じて変動する仕組みとなっている。チケットは1dayパス、複数日パス、年間パス(Magic Key)の3種類があり、1dayパスはさらに7段階の料金体系に分かれている。 値上げの詳細を見ると、最安値の「Tier 0」1dayパスは104ドル(1ドル148円換算で1万5392円。以下同様)で据え置かれた。しかし、このTier 0チケットは最も利用制限が厳しく、現在年内で利用可能な日は5日間のみとなっている。その他の1dayパスは5.9%から6.5%の値上げとなった。最も高額な「Tier 6」1dayパスは12ドル(6.2%)上がって206ドル(3万488円)となる。複数日パスも同様に値上げされ、2dayパスは20ドル(6.5%)上がって330ドル(4万8840円)となった。 年間パスのMagic Keyは4種類あり、全てのパスで値上げが実施された。最上位の「Inspire Key」は1749ドル(25万8852円)という高額な設定となっている。その他のMagic Keyは、Imagine Key(599ドル、8万8652円)、Enchant Key(974ドル、14万4152円)、Believe Key(1374ドル、20万3352円)となっている。 この値上げは、米国の消費者物価指数(CPI)の上昇率2.5%を大きく上回っていることになる。背景には、ディズニー社の収益状況がある。同社の最新の四半期報告では、パーク部門の営業利益が前年比3%減の22億ドルとなっており、消費者需要の弱まりが見られるという。 19億ドル(2812億円)を投じた大規模な拡張計画「DisneylandForward」も進行中で、アバターをテーマにした新エリアの可能性も示唆されている。ディズニー社は、これらの投資によってゲストの満足度を高め、インフレ率を大きく上回る値上げを正当化しようとしているようだ。