中国公船5隻、金門島周辺を航行 台湾側、アナウンスで退去求める
(台北中央社)中国の沿岸警備を担当する中国海警局の船5隻が26日、中国・福建省に近い離島・金門島周辺に設定されている「禁止水域」や「制限水域」に進入した。海洋関係の主務機関、海洋委員会の管碧玲(かんへきれい)主任委員(閣僚)が27日、立法院(国会)で明らかにした。海巡署(海上保安庁に相当)がアナウンスを通じて退去するよう求めたとしている。 金門島近海では14日、中国船が海巡署の巡視艇に衝突後転覆し、乗組員2人が死亡。中国側が巡視を強化している。管氏は、禁止水域に1隻、制限水域に4隻が進入したと説明。時間は短かったとしながらも、中国側の行為に込められている政治的意図は非常に大きいとし、主権を主張するやり方だと不快感を示した。 また一部メディアが中国は釣魚台列島(日本名:尖閣諸島)でのやり方を金門と中国・アモイの海域に持ち込もうとしていると報じたことについて「受け入れられない」と強調。中国側と早期に共通認識を形成し、事態の収束を図りたい考えを示した。 (王承中/編集:齊藤啓介)