新庄剛志監督

◆パ・リーグ　日本ハム９―０オリックス（２７日・エスコンフィールド） 　日本ハムが特別な一戦を白星で飾った。攻撃陣が今季最多１７安打で９得点と爆発し、投手陣も完封リレー。３試合を残して就任後初となる３、４月の月間勝ち越しを決めた新庄監督は「ファイターズを作ってくれた大社（おおこそ）オーナーのためにも何としても勝ちたかった。喜んでくれていると思う」と感情を込めた。 　新打線がハマッた。出場１２戦連続１番だった郡司を６番に下げ、先発・椋木に対して「軌道が合いそう」と分析した加藤豪を抜てき。２２年７月２０日に９回２死まで“ノーノー未遂”された右腕から初回先頭で突破口を開く右前打を放つと、その後郡司の２点適時打などで一挙４得点。７カード連続の初戦白星に「（選手の）成長しかないでしょ」と胸を張った。 　この日は０５年に亡くなった初代オーナー・大社義規さんの命日。練習前、監督の提案で黙とうを行った。現役時代、車いすの上から「日本一になる姿を見せてくれ」と思いを託され「必ず約束を果たします」と０６年に日本一を成し遂げた指揮官。２２年は９勝１９敗、昨季は９勝１６敗と出だしでつまずいたが、今年は違う。天国のレジェンドに届けた感謝の１勝。３年目は指揮官として恩返しする。（堀内　啓太） 　〇…日本ハムの本拠地エスコンの右翼席３階部に、新庄監督発案の「ＳＨＩＮＪＯボードに当てて１１１万円をＧＥＴしま賞」の新ボードが設置された。看板直撃弾なら賞金が贈呈される企画で、開幕前に第１弾で左翼側に設置されていた。新庄監督は「やっと右翼にできた。１５７メートルくらい打たな当たらないんじゃない？」と分析し「うちでチャンスがあるのは清宮君」と笑顔を見せていた。