元横綱の曙さんの葬儀はダンスに生歌ありのハワイ式 遺言は「明るく送り出してほしい」
大相撲の元横綱で、4月上旬に心不全のため54歳で死去した曙太郎さんの葬儀が14日、東京都内の斎場で営まれ約300人が弔問に訪れた。初土俵が同期の花田虎上さん(元横綱・3代目若乃花)、師匠だった元関脇・高見山の渡辺大五郎さんや元大関のタレント・小錦八十吉ら同じ米ハワイ出身者が参列。葬儀は曙さんの遺言で、ダンスや歌が奏でられるなどハワイ式が取り入れられた。 【写真】杖を突いて葬儀に参列した元高見山の渡辺大五郎さん 斎場では黄色い衣装をまとったダンサーが踊り、ギターとウクレレに乗せて歌が歌われた。参列者は焼香ではなく、白い花をささげた。式場関係者によると「曙さんの遺言で明るく送り出してほしいと言われていた」と明かした。約300人の参列者の中には小錦らアロハシャツ姿もあった。 祭壇の中央には、浴衣姿でまげを結った遺影が飾られた。両脇には11度の優勝した中で10度目の2000年名古屋場所と最後の同年九州場所の優勝額のレプリカが掲げられた。ひつぎにはハワイ州旗がかけられた。 横綱・若乃花としてしのぎを削った花田さんは、妻・倉実(くみ)さん、娘と参列。最後は「ずっとつらい状態だったけれど、やっと解放されたんじゃないかな。ゆっくりしてほしい」と、しのんだ。武蔵川親方(元横綱・武蔵丸)は「誕生日も近いしね。でも人は必ず最期があるから」と言葉少なだった。
報知新聞社