4日間サンドセーブは「100%」グレイソン・マレー7年ぶり優勝の鍵は冴えたショートゲーム
ハワイで行われた「ソニーオープン イン ハワイ」(ワイアラエCC)。大会を制したのは、30歳のグレイソン・マレー。初優勝だった2017年「バーバゾルチャンピオンシップ」以来7年ぶりにツアー通算2勝目を飾りました。混戦模様で、最後まで誰が栄冠を手にするか分からないほどの激闘を、ゴルフネットワークで解説を務めたツアープロコーチの内藤雄士さんに振り返ってもらいました。 【動画】「諦めないでよかった」依存症とうつ病を乗り越えてグレイソン・マレーが2017年ぶりツアー2勝目!日本勢は松山・蟬川・久常が9アンダー30位T【ソニーオープンインハワイ4日目】
ソニーオープンインハワイらしい大混戦、ツアー通算2勝目を飾ったグレイソン・マレー
今年の「ソニーオープンインハワイ」は、手に汗握る激戦でした。もともと混戦になることが多く、プレーオフにもつれこむことも多い大会ですが、これほどまでの混戦は記憶にないくらい。最後まで誰が優勝するか全く分からない展開で、キーガン・ブラッドリー、アン・ビョンフン、グレイソン・マレーの3人の戦いになったプレーオフも、マレーが1ホール目で12メートルのパットをねじ込むという劇的なフィナーレ。そういう点からいっても、非常に面白い試合だったんじゃないかと思います。 そのマレーは現在30歳。遅咲き選手のように思われますが、16歳のときに下部ツアーで予選を通過、名門・アリゾナ州立大学でも活躍したという、かつては“天才少年”と呼ばれたゴルファーです。2016年には下部ツアーで優勝して、翌年にはPGAツアーの「バーバゾルチャンピオンシップ」でも勝利を挙げています。 しかし、2勝目がなかなか手に入らなかった。苦節7年。昔は短期な一面を覗かせることがあったのですが、今回はすごく我慢強くて、いいパーを拾い続けていました。最終日は3バーディー、ノーボギーのまさに我慢のゴルフ。バンカーセーブが4日間で12/12(100%)という辺りにも成長のあとが感じられました。 試合を決めたのはプレーオフのロングパットでしたが、私が素晴らしいと思ったのは、72ホール目の80ヤードのサードショット。あれがピッタリ着いたことで、優勝がグッと近づいたような気がします。全体的に見て、ショートゲームも抜群に冴えていたように思います。