北陸 能登豪雨 大雨のピークを過ぎても引き続き土砂災害に厳重警戒
北陸地方では、能登を中心に記録的な大雨となっています。22日(日)正午迄で輪島では48時間の降水量が500mmに迫るなど、9月単月だけでなく、通年でも観測史上1位を記録する地点が複数観測されています。激しい雨をもたらす雨雲は東へ移動、大雨のピークは過ぎつつありますが、これまでに降った雨や令和6年能登半島地震の影響で地盤の緩んでいる所があり、能登や佐渡を中心に土砂災害の危険度が高い状態が続いています。引き続き、安全な場所に身を置くようにしてください。
雨の降り方が弱まっても土砂災害に厳重警戒
過去には、「土砂災害警戒情報の解除」「土砂災害に関する大雨警報の解除」「土砂災害に関する大雨注意報の解除」後に、地割れや水が噴き出る現象や土砂崩れが発生し、人が巻き込まれて亡くなるケースも報告されています。 土砂災害は、雨が弱まったり、止んだりした後でも、発生する場合があります。周辺で新たな斜面のひび割れ、異様な音やにおい、湧き水が止まる、濁った水が噴き出すなどの変化があった場合には十分に注意・警戒して下さい。
土砂災害の主な前兆現象は
危険な区域の外など安全な場所に身を置くようにして下さい。もしくは堅牢な建物の上層階に避難するのが安心です。ただ、止むを得ない場合には、崖などの斜面とは反対側の建物の2階以上の部屋へ移動して、少しでも命の助かる確率の高い場所で身の安全を確保して下さい。
24日は秋晴れ その後は南岸を通過する低気圧の影響を受ける可能性も
このあと雨の降り方は小康状態となる見込みです。ただ、引き続き雲に覆われて新潟を中心に雨が降るでしょう。沿岸部を中心に北よりの風が冷たく、気温はこのあとほとんど上がらない見込みです。 23日(月)は、西から天気は回復傾向で福井方面を中心に晴れ間が広がるでしょう。新潟や富山は、引き続き雲が多く、雨が降りやすい見込みです。沿岸部を中心に北寄りの風がやや強く、気温はあまり上がらないでしょう。最高気温は30度以上の真夏日に届かずほぼ平年並みの所が多くなりそうです。 24日(火)は、各地で秋晴れとなるでしょう。日差しの力で気温は23日より上がり真夏日の所がありますが、からっとした暑さとなりそうです。 25日(水)以降は、新たな低気圧や前線の影響を受けて、予報が変わる可能性があります。常に最新の天気予報を確認するようにして下さい。
日本気象協会 北陸支店 河原 毅