安房高1年生230人がブルーカーボンに理解深める 館山(千葉県)
館山市の安房高校で「ブルーカーボンとクレジット制度」についての講演会があり、1年生約230人が講師の話に耳を傾け、環境保全について理解を深めた。 同校では「誰かの役に立つこと」をテーマに、「総合的な探究の時間」の学習の中で、二酸化炭素を吸収し、地球温暖化を防ぐアマモの再生活動に取り組んでいる。 ブルーカーボンは、藻場や湿地、干潟などの海洋生態系に取り込まれた炭素を指し、地球温暖化対策の二酸化炭素の新しい吸収源として注目されている。 また現在、多くの企業が温室効果ガスの排出量を減らすため、さまざまな対策をとる中、各企業が二酸化炭素の排出量、吸収量を取引できるカーボンクレジット制度が設けられている。 今回の講演会は、これらの仕組みを学ぶために開催。地元の房州ガス株式会社の本間充常務取締役、同社と提携する株式会社ジャパンブルーカーボンプロジェクトの加唐巧専務取締役、一般社団法人豊かな海の森創りの桑原靖専務理事が来校し、講義を展開した。 桑原専務理事は、年間に排出される二酸化炭素109億トンのうち25億トンが海洋で吸収されると、地球の炭素循環について説明。「藻場を保全、再生することで、二酸化炭素を吸収する力を高めることにつながる」と述べた。 加唐専務取締役は、カーボンクレジット制度について説明した後、北海道、横浜のブルーカーボンによるクレジット制度を紹介。講師らの話に、生徒らは熱心にメモを取るなどし、理解を深めていた。 石井七星さんは「各地の活動を知ることができて良かった。私たちの行うアマモの再生活動にも力を入れていきたい」と感想を話した。