20年ぶり映画主演の安達祐実「清楚イメージはありえない」
■子役、清楚イメージを打ち破る 以降「自分が自分として、きちんと納得して前進できればそれでいい」というマインドを得た安達は「『花宵道中』に挑戦したことで、これまでの子役イメージや清楚イメージを確実に打ち破ることができたと思う。それと同時に怖いものがなくなった感覚もあって、これからはどんな役でもやれるだろうし、周囲から『この人は自分のやりたいことをやる人だ』と認識してもらえるはず」と、現在に至る自らの選択に胸を張る。 今年で芸能活動30周年を迎えたが「飽きっぽくて趣味もない自分が、女優業をここまで続けてきたのは不思議ですね。でも仕事ほど面白いと思えることはほかにないし、どんな趣味も今の仕事にはかなわない。スケジュールがハードで眠れない時でも、現場で楽しんでしまう自分がいる」と、晴れやかな表情を浮かべる。芸歴は長いが、女優として覚醒したのはついこの間。『家なき子』を超える代表作を求めて、安達はこれからも新鮮な気持ちで自分らしく演じ続ける。 (取材・文/石井隼人) 安達祐実(あだち・ゆみ) 1981年9月14日、東京都出身。20年ぶりの映画主演作となる『花宵道中』では、江戸末期の吉原を舞台に、「体に花を咲かせる遊女」として評判を呼ぶ朝霧(安達)が運命の男性・半次郎(淵上秦史)と出会ったことから、一生に一度の恋を咲かせる様を豪華絢爛な衣装とセットで描き出す。11月8日より公開。公式サイト: