『バイオショック』のケン・レビン氏が手掛ける新作『JUDAS』の新たなディテールが判明。プレイヤーの行動で有機的に変化する物語体験が鍵
文:ミル☆吉村 名作『バイオショック』シリーズを手掛けたケン・レビン氏が新スタジオGhost Story Gamesで新たに挑むFPS、『JUDAS』。その新たなディテールが公開された。 【記事の画像(4枚)】を見る The Game Awards主催のジェフ・キーリー氏ほか、米IGN誌、YouTubeチャンネルのSkill Upなどが同スタジオを訪問し、本作を5時間ほどプレイした感想やレビン氏へのインタビューなどを掲載している。 地球を脱出し宇宙植民のために航海する巨大宇宙船メイフラワーを舞台とし、レトロフューチャー感のある描写や、記憶を失ったキャラクターが探索と戦闘により事態を打開していく構造、銃と超人的な特殊能力を使って戦う部分など、「宇宙版『バイオショック』」とでも呼べそうな部分も多い本作。 今回公開されたリポートによると、プレイヤーの選択によって大きく変化していく物語体験と、主人公がやられて再生するごとに機能するローグライト的なゲームプレイ要素の組み合わせが新機軸となる部分のようだ。 前者がどういったものなのかというと、トム・ネフェルティティ・ホープというメイフラワーの3人の重要人物にプレイヤーがどう関わるかによって各キャラの対応が変化し、主人公に対して協力してくれたり逆に妨害してきたりするのだという。 このシステムは、かつてレビン氏がGDC(ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス)2014で提唱したストーリーゲームの新たなコンセプト“ナラティブ・レゴ”を発展させたものとなっているそう。ナラティブ・レゴは、プレイヤーの行動によって小さな物語体験やキャラクターの反応のバリエーションがレゴのパーツのように組み合わさり、総体としてオリジナルな体験を構成することを目指していた。 プレイヤーの決断による物語分岐やNPCのリアクションの変化など自体は珍しいものではないが、レビン氏が10年以上の充電&研究期間を経てあらためてAAA(超大作)作品に挑むに足るものであるとすれば、より深いリプレイ性や多様な物語体験の創出を狙っていることだろう。
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