「水俣病でなければ人並みの生活を送れた」…22日に国賠訴訟の熊本地裁判決、鹿児島・熊本の原告ら決起集会「救済まで闘い続ける」 熊本・嘉島町
水俣病特別措置法を巡る22日の熊本地裁判決を前に、鹿児島、熊本両県の原告らでつくる水俣病不知火患者会は16日、熊本県嘉島町で決起集会を開いた。会員ら400人が出席、全ての被害者の早期救済を目指し、勝訴へ団結を誓った。 母や姉は救済され、家族でただ1人対象外 「なぜ、私だけ。同じ魚を食べた被害者なのに…」
園田昭人弁護団長(69)=鹿児島県霧島市出身=は原告全員を水俣病と認めた大阪地裁判決を「公正な目で被害の実態を直視した結果」と評価し、「同じ争点の熊本訴訟も勝訴すると確信している」と強調。「全ての被害者が救済される制度づくりを目指す」と述べた。 登壇した原告の花山章さん(72)=出水市境町=は漁師の家に生まれ、幼い頃から毎日のように不知火海(八代海)の魚を食べたと振り返り、「手足の感覚障害といった症状に悩んできた」と訴えた。「水俣病でなければ人並みの生活を送れたと思うと悔しくてたまらない。救済されるまで闘い続ける」と力を込めた。 最後は参加者全員でガンバロー三唱し、全員救済に向けて気勢を上げた。
南日本新聞 | 鹿児島