二十歳の集いを巡る貸衣装トラブル 予期せぬ事態に巻き込まれた若者たちは門出の日をどのように迎えた
沖縄テレビ
成人の日を前に、先週末、県内各地で行われたのは二十歳を祝う式典です。 華やかな振袖に身を包み、友達との再会を喜ぶ若者たちですですが、その笑顔を奪いかねない貸衣装を巡るトラブルが年末に発覚しました。 予期せぬ事態に巻き込まれた若者たちは門出の日をどのように迎えたのか、一連の騒動を取材しました。 二十歳を迎えた若者が華やかな晴れ着に身を包んで人生の門出を祝う「二十歳の集い」。年明けから県内各地で行われています。 ハレの日には欠かせない袴や振袖などの契約をめぐって、本島北部では業者と連絡がつかなくなるトラブルが起こりました。 問題になったのは、名護市で袴や振袖のレンタル・購入の注文を請け負う業者で、担当者の男性が本島北部8市町村の役120人の若者からあわせて730万円あまりの代金を受け取ったあと音信不通になりました。 こちらは16人分の袴を契約していた恩納村の男性と業者とのやり取りです。 業者: 今月の袴代今週中とか厳しそうですか? 契約した男性: 今週中に入金できるように善処します 業者: 全員分じゃなくて良いので出来るだけお願いします。入金どんなですか?きょうで出来たりしませんか?全額じゃなくてもきょうだと助かるんだけどどんなね? 契約した男性: 袴を受け取る日に残りの金額を支払うというのは可能ですか? 業者: それは無理です袴の支払い完済して当日渡します SNSで入金に関するやり取りを行い支払いを急かすような内容が続きます。 袴を予約していた男性は、去年10月までに75万円を支払っていましたが、その後業者と連絡が取れなくなりました。 同様のトラブルが本島北部で複数起こっていたことが12月24日の新聞報道で発覚します。 その日のうちに名護市の業者と委託契約していた那覇市の貸衣装会社の比嘉代表は、一連のトラブルについて説明し、若者たちに影響が出ないよう晴れ着の手配を進めていると説明しました。 業務委託をしていたSMILEY比嘉基生代表取締役: 一年に一回ではなく、一生に一回の大きなイベントですので、その中でこういうことになってしまったのが申し訳なく思いますし、しっかり対応もしていきたいところです 今回の衣装トラブルが発覚した事を受けて、県内の別の貸衣装事業者が衣装を無償で貸し出すなど救いの手を差し伸べる動きもありました。 アフロディーテ北部店崎山嗣彦支配人: 今回の衣装トラブルを受け、同じ衣装を扱う会社としてすごく悲しい気持ちになりました。「二十歳の集い」に楽しく参加させていただけるお手伝いができればという所からご案内させていただきました 那覇市の貸衣装業者は、契約者120人分の晴れ着の手配を式典当日までになんとか間に合わせ、委託先である名護市の業者を業務上横領の罪で刑事告訴しました。 年が明けて、今帰仁村や恩納村、宜野座村では二十歳の集いが行われ、問題となった名護市の店舗には、比嘉さんをはじめ那覇から応援スタッフがかけつけ着付けを行いました。 16人分の袴を契約恩納村・仲里武弥さん: 最初はこんな出来事が起こってびっくりしたんですけど、すぐ社長さんが対応してくれて着られるまでいったので素直にありがとうございますの気持ちでいっぱいです。 最初で最後の1回きりなので悔いが残らないように楽しい式典にしたいです 今帰仁城跡今帰仁村・新城苺香さん: 注文が間に合っているのかとか色々分からなくてはっきり分からない時点で話が来ていたので、着られなくなるのかなと思ってとても焦りました。着られたから満足です 19人分の袴を契約宜野座村・宮里琉斗さん: こんなことがあった分、ほかの成人生では味わえない楽しみがあるのかなと思っていっぱい楽しみます 未だ名護市の業者とは連絡がとれず問題は解決していませんが、貸衣装業者の比嘉代表は、無事にお祝いできて良かったと胸をなでおろしています。 SMILEY比嘉基生代表取締役: 皆さんの振袖袴も用意できましたし、着付けヘアセットの方も手配できましたこれもまた皆さんの協力のおかげ。袴を無事に着てもらうことが出来てお祝いすることが出来てとても良かったと思います 今週末には名護市と本部町で二十歳の集いが控えていますが、比嘉さんによりますと晴れ着の用意と着付けの手配も無事に済んでいるということです。
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