息子と彼と3人での念願のキャンプ。夜には予想しなかった大人の時間に!?【実録シングルマザーの恋愛】
キャンプの夜、思いもよらない展開に？
シングルマザー歴7年、38歳の会社員「あおいあん」さんが、40歳を目前に再び恋愛に挑む実録連載。第42回をお届けします。 日々の幸福感の中、彼氏のRさんと息子と3人でキャンプへ。そこで見えた3人の未来予想図とは？ ----------- 【登場人物】 あん（私）…メーカー勤務のシングルマザー。7年前に離婚し、実家に出戻り。38歳。 息子…生意気盛りの小学生。10歳。 Hくん…学生時代からの飲み友達。あんの恋愛復活に協力し、Rさん・Sくん・Oくんの3人を紹介。 Rさん…学生時代の飲み友達Hくんと同じ会社に勤める42歳。結婚歴はナシ。 Mちゃん…Hくんの妻であり、あんとも友達。 【前回までの話】 40歳を目前に控え、「私、このままシングルでいいの？」と、ふと我に帰った私。再度恋愛に挑もうとマッチングアプリに登録してみるも、目の前に立ちはだかる様々な現実に直面し前途多難。そんな折、学生時代からの友達HくんからBBQのお誘いが。参加した男性Rさんと、お互いの“譲れない家族”の存在を確認した上で付き合うことに。幸せ気分も束の間、息子から「彼女ができた」発言により、あんは大混乱するが、ママ友情報で幼稚園からの同級生と知る。安堵の中、Rさんからお母様とのランチの誘いを受け、会うことになったがそのキャラに呆然。Hくん夫婦が喧嘩をし、仲を取り持ってくれたお礼にとRさんや息子を含め食事へ。そこでひょんなことから息子がRさんとのお付き合いを知ってしまい――。 ----------- こんにちは。 シングルマザー歴7年のあおいあんです。前回はRさんとの交際を息子が知ってしまい、心がざわついた話をお伝えしました。 Rさんの元カノの件もスッキリし、平和な毎日を過ごしていました。心が穏やかで、いろんなことに余裕を持てるようになり、本当に恋愛を諦めなくてよかった実感する日々。 Rさんの提案で息子と3人で出かける予定を立てた。息子はやはりBBQがしたいらしく、それならキャンプはどうかとなった。いきなりお泊まりで大丈夫？ ハードル高すぎない？と不安になったが、母ひとり、子ひとりだと、男手が必要なキャンプにはなかなか挑戦できず、行くことに決めた。 当日息子のテンションは上がりまくりで、両親の前でうっかりRさんの話をしてしまうのではないかとソワソワしてしまった。そんな私たちを母が見逃すわけもなく… 母「怪我だけはさせないようにしなさいよ。あんもハメを外さないようにね！」 両親にはまだRさんのことを打ち明けていないこともあり、心配の言葉が胸にチクリと刺さる。 待ち合わせの場所へ行くと、Rさんがすでに到着していた。Rさんに駆け寄る息子。その先にはRさんにしては意外な4WDのランドクルーザーが停まっていた。 息子「こんにちは。車カッコいいね！ママ、助手席に座ってもいい？」 私「運転邪魔しないで、静かに乗ってられるならいいよ。ね？」 と、Rさんを見ると笑顔で頷いていた。周りから見たら家族に見えるのかな？なんて、こんなちょっとした瞬間にも幸せを感じられる。 キャンプ場に着くと、Rさんと息子でテントを張り、私は夕飯の支度を始めた。と言っても、息子のリクエストでカレーに決まったので大したこともなく、淡々と用意している中、2人の様子を眺めることができた。 息子「これ、硬くてできないけどどうしたらいい？」 Rさん「こっち向きからもう一度やってみて」 息子「できた！すごいねRさん」 まだワガママを言えるほど距離感が近いわけではないからか、それともRさんの穏やかさがそうさせるのか、いつもは雑な息子も丁寧に作業をしている。時々、内緒話みたいなこともして笑いあってる。 私「男子チーム、テント終わったら火の準備お願いできますかー？」 無人島脱出のTV番組を観て、火おこしだけは絶対にやりたいと言っていた息子。 息子「やったー！火おこしやりたい」 テントを張り終え、こちらに来たRさんが苦笑いで Rさん「子どもは元気だね。体力半分分けて欲しいよ」 私「ごめん！ついお任せしちゃったけど、疲れちゃうよね。特にうちの子よく喋るし、質問も多くて大変だよね。休んで。私火おこしやるよ」 Rさん「大丈夫だよ。たくさん話してくれた方がお互いが知れるし。僕は流暢に話せないから、むしろ助かるよ」 私「じゃあ一緒に火おこしお願いしちゃおうかな。私、洗い物してくるね」 そう言って2人を残して洗い場へ。息子がRさんをこんなにも受け入れてくれるとは思ってなかったから、なんだか不思議。もしかすると「ママにだって彼氏が必要」と思える年になり、実は親離れが始まっているのかもと思うと、ちょっと寂しくも思えた。このまま順調に関係が進んだ頃には、息子は中学生になり、部活や友達で忙しくなる。今ほどべったりな生活ができなくなったとき、Rさんがそばにいてくれたら子離れがそこまで寂しくないかもしれない。そんな未来の生活をぼんやりと思い描いて戻ってみると、火おこしが終わっていた。 息子「ママ見て！ TVでやってたやつ、できたんだよ」 私「すごいね。念願叶ったね」 キラキラした目でこちらを見る息子は、またちょっと背が伸びたように感じた。 カレーを食べ終え、大好きなマシュマロも堪能した息子は、流れ星を見ると張り切っていた割には、椅子に座りながらウトウトしていた。 私「今日はもう寝たら？」 張り切ってキャンプの準備をしたし、それに10歳なりにRさんへの気遣いもしたことだろう。おやすみなさいとテントに向かい、楽しみにしていた寝袋の中にモゾモゾと入っていった。 Rさん「まだまだかわいいね。あんが洗い場へ行っている間、ママのどこが好きなの？って聞かれたよ。あんのことが大好きだし、心配もしてるんだね。息子くんのそんな姿見たら、あんのこと絶対傷つけちゃいけないし、2人を守ってあげたいって思ったよ」 私「なんだろう涙が出ちゃうんだけど」 隣に座っているRさんに視線を送ると、ギュッと抱き寄せ頭にキスをした。男の人の腕に包まれる安心感に涙が止まらなかった。 しばらくたちRさんの胸から離れると、口、耳、首とRさんの唇が伝っていく。何度も何度も繰り返し、このまま溶けてなくなってしまいそう。漏れる吐息に自分が女であることを感じ、息子が目と鼻の先のテントの中にいるという罪悪感、自然の中にいる開放感、すべてがぐちゃぐちゃに混ざり合いさらに高揚する。このまままたひとつになりたいと願う私は母親失格なのだろうか。。。 （次回に続く）
