応援幕に復興の願い、宮城県民からメッセージ 富山出身の志麻さん、射水市役所で展示
能登半島地震の被災者にエールを送ろうと、東日本大震災で被災した宮城県民がメッセージを寄せた「北陸復興応援幕」が富山県射水市役所で展示されている。企画したのは、富山市出身で東日本大震災の伝承活動を支援している志麻克史さん(53)=滋賀県。「前向きに」などと約150人が書き込んでおり、志麻さんは「被災地の励みになればうれしい」と話す。展示は26日まで。 志麻さんは、東日本大震災の風化を防ごうと活動している。今年3月に富山市ガラス美術館で、震災後の宮城県内を納めた写真パネル展を開いた。 元日の能登半島地震で古里の富山県内に被害が出たことを受け、東北と北陸をつなげようと、復興応援幕の制作を思い付いた。9月末から2カ月間、伝承活動で交流がある宮城県内の市民団体や中学生らからメッセージを募った。 応援幕は横約1・7メートル、縦約2メートル。東北の方言で「頑張れ」を意味する「けっぱっぺ」や「笑顔が早く戻りますように」など励ましの言葉が手書きされている。
志麻さんは富山と石川両県の10自治体に展示を依頼し、射水市を皮切りに計4市で飾ることになった。13日から射水市役所1階ホールで展示しており、市民が見入っている。志麻さんは「応援幕を起点に東北の災害への教訓を共有できればいい」と話し、市の担当者は「液状化など暮らしに影響が出た。応援が励みになる」と感謝した。 県内では来年2月中旬から高岡市の伏木コミュニティセンターでも展示する予定。