センバツ2023 背番号、エール込め 彦根総合 教師の福井さん 選手支える縫製技術 /滋賀
センバツ出場が決定した彦根総合は、縫製の技術を学ぶ専門学校をルーツに持つ。卒業生で約半世紀にわたり家庭科を教える福井晴子教諭(69)は野球部のユニホームの背番号を縫いつけるなど陰で部を支えており、チームの甲子園初出場を我がことのように喜ぶ。 彦根総合の前身の白鳩洋裁研究所は、女性が和裁や洋裁の技術を学び、就職につなげることを目的に1948年に創設された。54年には彦根技芸専門学校となり、技能オリンピック洋裁部門で銀メダルを獲得するなど実績を上げた。福井さんは同校卒業後の73年から家庭科教師として長年被服を教えてきた。 福井さんは野球部が大会で使用する背番号をユニホームに縫い付けてきた。野球部員が持ってくる破けた練習着を直すなど持ち前の技術で選手を支える。 福井さんは「長年、勤めてきたが甲子園に出場する選手の背番号を付けられることがうれしい。背番号は子供たちにとって重みのあるもの。『頑張れ』と願いを込めて丁寧に付けたい」と話した。【飯塚りりん】