[山口県]保護者に合わせ子どもも休んで 県内公立学校「やま学の日」導入へ
年3日程度、欠席扱いせず
村岡嗣政知事は5日、本年度から「家族でやま学の日」制度を導入し、働く保護者の休日に合わせ、公立学校に通う子どもが校外で自由に学習などができる仕組みを構築する考えを明らかにした。年に3日程度取得可能で、事前に学校へ届け出を提出。「自主学習活動」として欠席扱いにはしない。県立学校は6月以降、市町立学校は準備が整い次第順次スタートする。 同日あった定例会見で発表した。県人口の減少が進み、少子化対策が喫緊の課題となる中、土、日曜や祝日にかかわらず、保護者の休日に家族で一緒に過ごせるようにと創設を決めた。県などによると、同様の取り組みは全国の広域自治体では愛知県が2023年度から導入。茨城県も24年度から始めている。 制度の対象となるのは、公立の小中高校と特別支援学校。学校の休業日でない平日に保護者の休日が当たる場合、事前に取得日を申請すると、欠席とせず、忌引などと同様の「出席停止等」の扱いとする。自然体験や史跡巡り、スポーツなど活動は自由で、県は今後、平日でも楽しめる県内周遊イベントや体験教室、散策コースの提案といった取り組みの充実を図っていく。県教育委員会は現在、各市町の教委へ説明をしており、「導入に向けて理解を求めたい」(県教委)としている。 保護者が休日を取得しやすい職場環境づくりを進めるため、優秀な企業の取り組みを選考して表彰することも予定している。 村岡知事は、これまでの働き方改革に加え、子どもや子育てに優しい「休み方改革」を全県的に展開していくとし、「子育て中の人たちを社会全体で応援し、子どものために(仕事を)休むことが当たり前になるようにしたい」と述べた。