「年収380万円、給料から引かれるお金を減らしたい…」慶應卒の金融エリート女装家からの“3つのアドバイス”
差し引かれるものの種別
どんぶらこっこさんは犬を飼い始めたのをきっかけに給与から差し引かれるいろいろなものが気になり始めたということですが、お気持ちはとてもよくわかります。たしかに日本は以前と比べると可処分所得が減っています。可処分所得というのは給与収入から税金と社会保険料(厚生年金保険料、健康保険料、雇用保険料など)を差し引いた残りの手取り金額です。 特に最近は少子高齢化の影響もあり、社会保険料が上昇しています。とは言っても社会保険料というのはなかなか減らすというのは難しいと思うので、税金で工夫する方法を考えてみたいと思います。
OLの収入と所得と税金
OLが給与から直接負担している税金は所得税と住民税です。この税金額は課税所得の金額によって決まります。課税所得といきなり言っても??? ですよね。まず収入と所得の違いを説明します。「所得=収入ー必要経費」です。この考え方は会社員も自営業者でも一緒です。 会社員の場合には必要経費は収入に応じて決まっていて、年収380万円の場合は収入金額×20%+440,000円です。どんぶらこっこさんの場合、380万円ー120万円で260万円が給与所得となります。給与所得からさまざまな所得控除を除いたものが課税所得となります。「課税所得=給与所得ー所得控除」です。なので所得控除の金額が増えれば、課税所得の金額が減り、そこから計算される税金の金額も減ることになります。
所得控除いろいろ
たとえば、どんぶらこっこさんは独身、一人暮らしで賃貸ということなので、住宅ローンや配偶者の控除などは受けられませんが、生命保険に加入している場合は生命保険料控除を使えます。保険に入っている場合、毎年生命保険料控除証明書が保険会社から送られてくるので、これをもとに申請しましょう。 あと、この連載でオススメしているiDeCo(個人型確定拠出年金)をやっていると、拠出金が全額控除対象になります(上限はあります)。なので、どんぶらこっこさんが老後資金のために貯金をしているということであれば、iDeCoを活用すると税金が優遇されます(貯金とは違って金額の保証が無いのはご注意ください)。ここまで例にあげた2つは会社員の場合、年末調整の時に申請します。そのほかにも使える控除がないか、年末調整の時に書類を見て詳しく確認してみてください。所得控除の詳細については国税庁のHPに詳しく載っています。 年末調整とは別に確定申告で医療費控除を申請すると還付が受けられます。年間で10万円以上の費用という事ですが、病院の診察代や薬代だけでなく、往復の交通費も対象です。また、インプラントやレーシックなどの費用も対象になります。アラサーになるといろいろと身体のケアが必要になるので、こういった費用が年間10万円以上ある場合には年末調整とは別に確定申告をすると還付がされます。