利用者が少ない地方路線の今後は?JR八戸線に新協議会設立 JR津軽線は県議会で議論
RAB青森放送
利用者が少ない地方路線を今後どうすればいいのか各地で議論が交わされました。JR八戸線沿線では4つの市と町が利用促進のための協議会を設立しました。 「JR八戸線利用促進協議会」は八戸市と階上町、それに岩手県の久慈市と洋野町が立ち上げました。設立総会では初年度の事業計画などを決めました。八戸市と久慈市を結ぶJR八戸線のうち、鮫と久慈の間は1キロあたりの1日の平均乗客数が2022年度は309人、減少傾向が続いています。JRはこうした1,000人未満のローカル線の今後について自治体と協議を進める方針を打ち出しています。 4つの自治体は八戸線の維持発展に向けて一体となった取り組みを進めるとし、今年度は団体客への運賃助成やモニターツアー、児童絵画コンクールなどを計画しています。 ★八戸市 熊谷雄一市長 「関係市町村が連携を取るということの重みというのはひじょうにあると思いますのでこの協議会を利用しながら促進の取り組みを進めていきたいと考えています」 ★JR八戸線利用促進協議会会長 遠藤譲一久慈市長 「鉄道路線が廃止された過去の例から見ますとやはりまちの力がおちていく 収支だけではなくて地方の小さな市町村が存続していくためにはこの足の確保というのは国がもっと責任を持って取り組むべきだと思っています」 一方、おととしの大雨で被害を受けたJR津軽線の蟹田・三厩間は先月 鉄路を廃止し、バス・タクシーに転換する方向で地元が合意しました。 これを受け県議会の特別委員会がきょう開かれ、JRがJR主体のNPO法人を設立し、バスやタクシーなどを運営することや期間は18年以上を想定し、人的支援も行うことを説明しました。議員からは18年経ったあとの地域交通を問う声が相次ぎました。 ★自民党 福士直治議員 「期間満了後はどのように当該地域の交通に関わっていくのか」 ★JR東日本盛岡支社 大森健史支社長 「便利で持続的な地域交通の実現をめざして両町(外ヶ浜・今別町)の地域交通の維持・発展から逃げずに対応します」 ★無所属 吉田ゆかり議員 「県内のほかの路線は今後も維持されていくものと考えているがJR東日本の見解は」 ★JR東日本盛岡支社企画総務部 井上宏和担当部長 「今青森県内における津軽線蟹田・三厩間以外の存廃の議論はございません 地元と話をした上で、将来像を考えていくことが基本スタンス」 県は津軽線の自動車交通転換について県とJR、外ヶ浜町と今別町の4者で事務的な検討を進め最終的には市町村長レベルの協議で合意形成を図るとしています。