珠洲テーマの「ガチャ」登場 金沢美大チーム「スズプロ」 フォーラスに設置、収益は義援金
●奥能登芸術祭に出展の縁 奥能登国際芸術祭（北國新聞社特別協力）に出展してきた金沢美大のチーム「スズプロ」が、アートの力で能登半島地震の復興支援に取り組んでいる。27日は珠洲の風景などを題材にしたトートバッグや缶バッジなどを「ガチャガチャ」と呼ばれるカプセル玩具で販売し、義援金に充てる取り組みを始めた。学生たちは「自分たちができることで、少しでも力になりたい」と話している。 カプセル玩具「能登復興支援ガチャ」は、金沢フォーラス1階に入る店舗一角に設けた。1回500円で回すことができ、禄剛埼灯台の絵をプリントしたトートバッグやクリアファイル、見附島や珠洲の海をデザインした缶バッジなどが当たる。 十数種類の商品は、スズプロの8人がそれぞれの感性を生かして制作。スズプロのロゴをモチーフにしたマグネットを制作した同大2年の水島夏鈴さん（19）は「珠洲はとても素敵な場所。自分の能力を生かして貢献したい」と話した。「ガチャ」は28日まで設置し、収益金を珠洲市に贈る。 スズプロは専攻の枠を超えた教員と学生によって結成されたチームで、現地で住民と交流しながら作品制作に取り組み、2017年と21年の奥能登国際芸術祭では、能登の風土や歴史を基に制作した壁画「奥能登曼荼羅（まんだら）」を展示した。 元日の地震を受け、約40人が在籍するチームは「これまでお世話になった珠洲の復興を応援したい」と、さまざまな企画を打ち出している。 その一つが奥能登の自然や芸術祭を題材にしたポストカードを制作し、募金の協力者に贈る取り組みで、これまでに58万7013円を義援金として珠洲市に寄付した。 8月3日には、金沢に避難する被災者の集いの場「あつまらんけ～のと!」で、絵本や小物作りのワークショップも企画している。
