政倫審 「与えられた時間が少なく、議論が深まらない」 現場取材したアナウンサーが指摘
質問時間が短く、議論が深まらない
飯田)きょう(3月1日)は安倍派の幹部だった方々が出るようですが、どこまで話が進むかは、なかなか難しいところがありますか? 小永井)政倫審の限界と言いますか、虚偽の答弁をしたとしても罪には問われませんし、質問は議員1人につき1回だけなのです。質問時間も、最も長い立憲民主党でさえ20分程度しか与えられていません。1度きりの出席で終わってしまうので、傍聴していても、なかなか議論が深まっていかず、質問する側も次の話題にいかないと持ち時間がなくなってしまうので、焦りのようなものも見えました。
安倍派4人はなぜ公開での開催を拒んだのか
小永井)もう1つ、マスコミフルオープンでの開催に関し、特にきょう出る安倍派4名のなかでは「消極的な議員が多かった」という報道もあります。「なぜ公開での開催を拒んでいたのか」というところは追及されると思いますので、どのように答えるのか注目しています。 飯田)これまでの経緯を見ていると、例えば西村前経済産業大臣は「俺も出る」と言ったのに、そのあと「やっぱりやめた」となった。なぜそうなったのかが気になります。 小永井)昨日、二階派の事務総長だった武田良太氏が、「武田議員はどのような開催を望んでいたのか」と質問を受けたのですが、「私自身はメディア公開での政倫審を望んでいた。それ以外、一切条件をつけたことはありません」と断言したのです。ただ、2月26日に野党の国会対策周りを取材したのですが、そのとき野党の方が話していたのは、与党側から電話が来て、西村氏と武田氏は「条件付きの公開ならOK」という意向を示していた。しかし、そのあと西村さんが断りを入れ、残る武田さんも「どうして自分だけなのだ」と断りを入れてきたようです。マスコミオープンの場で立憲民主党の国会対策の担当者が話していたので、「食い違っていた部分があるのではないか」と感じました。もしかしたら自民党の国対側が、事実ではないけれど、あえて「両方ともダメだ」と野党側に伝えていた可能性もあるので、その辺りはまだわからない状況です。