2日からU-18アジア大会!岡本和真、奥川恭伸、前田悠伍など“忘れられない活躍”を見せた5人のヒーローたち!【主筆・河嶋宗一コラム『グラカンvol.35』】
衝撃の18奪三振の快投を見せた奥川恭伸、宿敵3カ国に勝利をあげ世界一に貢献した前田悠伍
◼2019年 奥川 恭伸(星稜-ヤクルト) 佐々木朗希投手とともに目玉投手として評価されていた奥川投手。甲子園決勝まで投げぬいた激闘もあり、スロー調整でした。登板したのはスーパーラウンドのカナダ戦のみ。その試合の投球が衝撃的でした。最速152キロの速球、鋭く落ちるスライダーを武器に立ち上がりから奪三振を量産。最終的には7回18奪三振の快投でした。今まで見てきたU-18代表の投手ではNO.1と呼べる内容だったと思います。 ◼2023年 前田悠伍投手(大阪桐蔭-ソフトバンク) 昨年、史上初の世界一となったU-18代表。昨年の世代では前田投手が馬淵史郎監督(明徳義塾)からエースとして期待されていました。前田投手は大阪大会決勝で敗れてしまい、甲子園を逃しました。当時の投球を見るとあまり調子が上がっていないように感じましたが、国内合宿での投球を見ると大阪大会よりも格段によくなっていました。最速は145キロでしたが、コントロールが安定し、チェンジアップとのコンビネーションも抜群でした。大学代表との壮行試合では2回無失点、3奪三振の快投で、順調に仕上がっていました。 馬淵監督は比嘉公也コーチ(沖縄尚学監督)と相談し、決勝戦で前田投手で投げるのを逆算してローテーションを組んで、鍵となる強豪国相手には、先発でスタンバイしていました。まず予選ラウンドではアメリカ相手に6回途中まで投げて8奪三振、自責点0の快投。そしてスーパーラウンドの韓国戦でも4回無失点の投球で決勝進出に大きく前進する投球でした。そして決勝はここまで完璧な試合運びをしていた台湾相手には1失点完投勝利。胴上げ投手となりました。前田投手が投げたアメリカ、韓国、台湾の3カ国は18年、19年、22年の代表チームが挑んで敗れていました。そこを完璧に抑えて世界一に大きく貢献した前田投手はこれからも語り継がれる活躍だったと思います。 2日からは香港と対戦します。今年の代表18人も過去のヒーローたちに負けない活躍を見せる選手たちが多くいます。8年ぶりのアジア制覇を成し遂げることができるか注目をしていきたいと思います。 *『主筆・河嶋宗一コラム グラカン!』は毎週日曜配信します。