ゴールドマン・サックス「来年の韓国の成長率2.2%から1.8%に…輸出鈍化懸念」
ゴールドマン・サックスが来年の韓国の経済成長率見通しを既存の2.2%から1.8%に引き下げた。ゴールドマン・サックスのアジア担当選任エコノミスト、クォン・グフン氏は26日、「2025年韓国マクロ経済見通し懇談会」でこうした分析を出した。トランプ次期米大統領の関税政策の余波で輸出が鈍化するだろうという点を根拠に上げた。 クォン氏は「韓国の輸出弱化はすでに下半期に始まっており、これに伴い投資も減る可能性がある」としながら振るわない国内総生産(GDP)成長率に言及した。韓国銀行が先月発表した7-9月期の実質GDP成長率は前四半期比0.1%だった。韓国経済の成長動力を引き上げる上方要因は多くなく下方リスクが多いということだ。 ただトランプ氏が中国に高い水準の関税を課す場合、「米中貿易戦争」が再び起きる可能性があり、この場合韓国が利益を得られると予想する。米国が中国から輸入する戦略物品の割合は減少しているが、これが韓国製物品には機会になるという意味だ。トランプ氏が7日に尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領との電話で造船業協力に言及した点に対しては「極端なリスクは除去されたのではないかと考える」との意見を出した。 ゴールドマン・サックスは韓国銀行の基準金利引き下げの可能性にも注目する。現在3.25%である基準金利が今後2.25%水準まで引き下げされるとみている。クォン氏は「先月金融通貨委員の大部分が今後3カ月金利を維持すべきという意見を出したが、その間に振るわない7-9月期GDPが発表された。韓国銀行が市場の平均見通しである2.50%より基準金利をさらに引き下げる可能性がある」と話した。 合わせてゴールドマン・サックスは来年上半期中にウォン相場が1ドル=1450ウォンまでウォン安が進むと予想した。ただ第2次トランプ政権の実際の関税政策と韓国の純外貨資産規模などによりウォンが強くなる可能性も開いておいた。 一方、世界の主要投資銀行は来年の韓国の経済成長率が1%台にとどまるだろうという予想を相次いで出している。国際通貨基金(IMF)も来年の韓国の経済成長見通しを既存2.2%から2.0%に下方修正した。こうした中、28日に来年の経済見通しを修正発表する韓国銀行も1%台の成長率を提示するだろうという予想も出ている。