今永昇太4回途中10失点で2敗目 防御率は2・96にダウン「しっかり対応された」
◆米大リーグ カブス1―11メッツ(21日、米イリノイ州シカゴ=リグレーフィールド) 【動画】3本目の本塁打を被弾…今永は「まさか」の顔 カブスの今永昇太投手が21日(日本時間22日)、本拠のメッツ戦に先発し、3回0/3の自己最短KOで、今季2敗目を喫した。初回にマルティネスに先制3ランを許すなど渡米後ワーストの1試合3被本塁打。今季14試合目の登板で、初めて2度目の対戦となったメッツ打線に11安打&10失点ともに、自己ワーストで防御率は2・96になった。 試合後の質疑応答は以下の通り。 ―試合を振り返って 「自分の100%が通用しない時があると感じた。やはり相手を上回るためには、もっと工夫しないといけない。まずはストレートに合わせて浮いた変化球、という風にみえた。自分も対策しなければならなかったんですけど、その対応も上回られた。僕はもっと更に上回らなければいけない。そう簡単に行く世界ではないし、きょうはそうはいかなかった」 ―前回のメッツ戦と違いを感じたか。 「その時のメッツの打線の状態と僕の調子と、今日の自分の調子とメッツの状態は異なっているので。しっかり対応されたという感じです」 ―3本塁打は直球だった。 「悪いボールではなかったが、きょうは真っ直ぐを少し引っ掛いてカット気味になり、高めにめがけたボールが低めに行った。試合前、そういうボールは打たれるよというミーティングはしたんですけど、相手のストロング・ポイントに入ってしまった」 ―相手打線が、直球を狙っている感覚は。 「そうですね。僕というピッチャーは、真っ直ぐを弾くのは当たり前。僕の中ではそれを分かっていても投げる。で、前に飛ばさせて、アウトかヒットか。それがポップフライかというところで勝負しているので。あれを本塁打ではなくツーベース、シングルにする技術が必要だと思いますね」 ―直球の速度が若干遅かったが。 「レッズ戦(6月9日)から、初めは(球速を)落とし目でどんどん上げていくプラン。同じプランで入って、自分がエンジンをかける前に打たれてしまった。そうやって、2試合良かったけど、(相手も)そこを見ているんだなと思った」 ―なぜ、最初遅めに。 「わざと(球速を)落とすというより、出力を抑えるというのが正確な表現。その方が僕の直球の質が生きるので。日本だと出力を落としても92、3マイル出るところ。こっちのボール、マウンドに対応するためには、無理やり投げると自分のいい球が生きないので。そこは少し環境の違いがある。直球の球速を上げたところで、僕の場合は93マイルとか。それで得られるものより失うものの方が多すぎるという認識。出力を抑え気味でも一定のクオリティーを確保して投げるのが、ベストではある。もちろん、90マイルより93マイルの方がいいけど、それでメカニックスを崩して体力を消耗すると長続きしない。うまくつかみかけていた部分はあったんですけど、こうやって打たれて、立ち返る必要があるかなと思います」 ー敗戦から学ぶものは。 「いい登板があった時は悪いところをピックアップしますし、悪い試合の中でも、良かったところをピックアップするので、両方学べる。きょうの失敗を次に生かすことが必要。メジャーの打者は試合の中で対応してきますし、対戦が増えていくほど、手の内を全てわかっているスイングをしてくる。シーズンの序盤にこういう体験が出来たので、これをシーズンの後半に生かしていきたい。精神的に苦しいし、きつい部分はありますが、こういう体験を望んでいたはずなので、これを苦しみと思わずに取り組んでいきたい。ハードヒットを打たれないことが一番だと思うので、その確率がどの球種で、どのコースか見極めてそこに投げる。コントロールではなく、コマンド力を高めることが必要だと思う」 ◆カブス・カウンセル監督 「失投をうまく打たれた。きょうは悪い日だった。次の試合に切り替えていくだけ。直球の速度については、後でチェックするけど、特に報告は受けてない」
報知新聞社